世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年2月23日

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 トランプ大統領は1月30日、就任後初の一般教書演説を行なった。今回は、その中から外交・安全保障政策に関する部分を取り上げる。同分野での演説の要点は次の通りである。

(iStock.com/Thinkstock/ cherezoff/ Danor_a/ Fredex8)

 我々は国内で米国の強さと自信を取り戻すに従い、海外における強さと地位を回復している。

 我々は、ならず者政権、テロ組織、我々の利益、経済、価値に挑戦する中露のようなライバルに直面している。これらの危険との対決では、弱さは紛争への確かな道であり、比類のない力が最も確実な防衛の手段である。

 それゆえ、防衛費の強制削減の終了、軍への十分な予算を議会に求める。国防の一環として、核兵器の近代化が必要である。核兵器の強化があらゆる侵略行為の抑止になる。

 昨年、私はISISの地上からの根絶を約束し、その1年後、ISIS打倒の有志連合がイラク、シリアでISISに占拠されていた領土のほぼ100%解放した。しかし、ISISを完全に打倒するまで戦い続ける。

 テロリストは悪であり、必要な時は根絶する。テロリストは単なる犯罪者ではなく、違法な敵性戦闘員である。かつて、我々は愚かにも、バグダディを含む危険なテロリストを数多く釈放し、彼らを戦場に戻してしまった。それで、グアンタナモの収容施設を維持するようマティス国防長官に指示した。

 先月、エルサレムをイスラエルの首都と認定した。その直後、国連総会で米国のこの主権的行為に対し、多くの国が反対票を投じた。米国の納税者は寛大にも、毎年これらの国々に多額の援助をしてきた。私は議会に対し、米国の対外援助が常に米国の国益に貢献し、米国の友人だけに渡るような法案を通過させるよう求める。

 我々は、世界中で友好関係を深めるだけでなく、敵を峻別する。

 米国は自由を求めて戦うイラン人とともにある。私は、イラン核合意に含まれる根本的欠陥に対処することを議会に求める。また、キューバやベネズエラの共産主義、社会主義独裁政権に厳しい制裁を科してきた。

 しかし、北朝鮮ほど自国民を残忍に抑圧してきた体制はない。北朝鮮の核開発は間もなく米本土を脅かし得る。それを阻止すべく、最大限の圧力をかける作戦を実施している。

 自己満足と譲歩は侵略と挑発しか招かないというのが過去の教訓である。私は、過去の政権の過ちを繰り返さない。北朝鮮による米国と同盟国への核の脅威の本質を理解するには、北朝鮮の体制の邪悪な性格を見るだけで十分である。 

出典:‘President Donald J. Trump’s State of the Union Address’, White House, January 30, 2018)

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