使えない上司・使えない部下

2018年4月25日

»著者プロフィール
閉じる

吉田典史 (よしだ・のりふみ)

ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

競い合って、人を押しのけて…

なんてことができない

 今はあまり使われないのかもしれませんが、かつて「モーレツ・サラリーマン」という言葉がありました。猛烈に、ときには人と競い合ってでも働き続ける会社員のことです。私が接してきたホームレスの多くは、その場合の「モーレツ」とは正反対のところにいるようなタイプです。決して、怠慢ではありません。競い合って、人を押しのけて…なんてことができないのです。

 むしろ、人にゆずってしまいがちです。自分に本来、与えられるべきものまでもゆずることがあります。彼らは、やさしすぎるのです。モーレツの人が持っているであろう「高い収入を得て、何かを手にしたい」という物欲や金銭欲、さらに成功や出世への欲がない人が多いように思います。

 『ビッグイシュー日本版』の読者の方にも、優しい方が多いです。今日も編集部に女性の読者からメールが届きました。雑誌を買われたときに、その日が女性の誕生日だと知った販売者がその場で「ハッピーバースデートゥーユー」を歌ったようなのです。メールには、こう書かれてあります。「暖かい気持ちになりました。人に与えることが幸福なのだとあらためて思い知らされました。ありがとうございました」。

 私たちこそが、励みになります。こちらこそ、お礼を申し上げたいです。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る