ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2018年8月30日

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小川大介 (おがわ・だいすけ)

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大学受験予備校、大手進学塾で受験国語の看板講師として活躍。難関中学、国公立大学医学部などへ多数の合格者を送り出す。2000年、さらなる学習指導の理想を追求し、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。著書に『小川式[声かけ]メソッド』(宝島社)、『中学受験 基本のキ!』(共著:日経BP社)、『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)など。今年10歳になる男の子の父。

(Lacheev/iStock/Getty Images Plus)

子育てとは親と子がお互いを育てるもの

 自分で考え、行動できる人になってほしい。自らの思いをプロジェクトとして実現できる人になってほしい。

 部下や後輩を持つビジネスパーソンの多くは、そんな思いを持つのではないでしょうか。

 そして、親がわが子に望むことを言葉にしてみても、同じような思いになるのはないでしょうか。

 相手が子どもであれ、大人であれ、人の成長を願うときは自立的で自発的な行動力を備えて欲しいという思いに変わりはないのだと思います。

 ただ、幼少期の子どもの場合と中学生以降の場合とでは、一つ大きな違いがあります。

 「自分はこういう人だから、こうしたい、こうなりたい」という考え方ができるかどうかという点です。

 なぜなら、幼少期の子どもは、まだ自分で自分のことを知らないからです。

 子どもは幼児期から育つ中で、まわりの大人や友達の言葉を通して、「自分ってこうなんだ」ということを知っていきます。

「○○くんは走るフォームがカッコイイよね! だから速いんだね」
→僕は走るのが得意な人なんだ!

「○○ちゃんの描く絵は色づかいがキレイだね」
→わたしは絵を描くのが上手な子なんだ!

 といったように、子どもは自分の行動を人からほめられたり、認められたりすることで「自分はこうなんだ」ということに気づき、自己肯定感を高めていきます。

 そして、僕は走るのが得意だと思った子は、例えば「今度の運動会でリレーの選手を目指そう!」と考えることもあるでしょうし、わたしは絵が得意! という思いから「将来は漫画家を目指そうかな?」という夢を持つようになるかもしれません。

 ポジティブな自分理解は、目標や夢を持つことに繋がっていくのです。

 逆に、否定的な言葉を与えられて自分理解をネガティブに育ててしまった子は、「私は何をやってもダメなんだ・・・・・・」と自信をなくすことにつながりやすいですね。

 つまり、幼少期の子どもにとって、親の関わりがとても大事なのです。

 一方で、親も子どもによって育てられます。子どもが5歳なら、親も「親」になってまだ5歳。人は子どもを授かって初めて親になります。

 そして、親として子に関わりながら、「自分がどんな時、この子は笑顔でいてくれるのか」「自分がどういう振る舞いをしたときに、この子は頑張れるのか」と、親としての自分のことを日々の子どもの様子から知るようになります。親のあり方を、子どもから教えられるのです。

 子育てとは、親が一方的に育てているわけではないし、子どもが勝手に育っていくわけでもありません。親と子がお互いに育て合うものなのです。

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