田部康喜のTV読本

2018年9月6日

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田部康喜 (たべ・こうき)

東日本国際大学客員教授

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 テレビ朝日の深夜帯「dele(ディーリー)」(毎週金曜日よる11時15分)は、W主演の山田孝之と菅田将暉という日本を代表する実力派の若手俳優を起用して、個人の秘密の情報の削除を依頼する人々の人生が浮かび上がらせる、推理ドラマの新しい地平を切り開いた傑作である。

(StockGood/iStock/Getty Images Plus)

豪華なゲストスターたち

 作家・本多孝好が原案とパイロット版の脚本を手がけ、脚本家陣には直木賞作家の金城一紀が加わっている。金城はアクションの監修も担当している。推理にアクションを加えた最近のヒットドラマは、金城をスタッフに向かえるかどうかに、かかっているともいえる。「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」(2017年、カンテレ)では、小栗旬と西島秀俊のアクションが忘れがたい。「奥様は、取り扱い注意」(2017年、日本テレビ)では、綾瀬はるかに元某国の特殊工作員だった妻を演じさせて、アクション女優としての綾瀬の魅力を引き出した。

 坂上圭司(山田孝之)が経営する「dele.LIFE」社は、依頼人がパソコンやスマートフォンを特定の期間使用していない場合に、死亡とみなして依頼人の秘密情報を削除する仕事をしている。フリーランスの何でも屋だった、真柴祐太郎(菅田将暉)は坂上の姉である、弁護士の舞(麻生久美子)に拾われてdele社で働くことになった。車いす生活の坂上(山田)に代わって、依頼者の死亡を確認する役割を担っている。

 山田孝之と菅田将暉、そして金城一紀とそろえば、出演依頼にゲストスターも否とはいえないだろう。映画「夜空はいつでも最高密度の青色だ」(石井裕也監督、2017年)で注目された、石橋静河。いまや脇役として欠かせない存在の江口のりこ、作家の髙橋源一郎、連続テレビ小説「あまちゃん」でブレークした橋本愛。実力派女優の柴咲コウ、余貴美子……。

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