2024年4月26日(金)

使えない上司・使えない部下

2019年4月25日

第一印象は、洗練されている。だが……

 第一印象は、洗練されている。値段が高そうな眼鏡をかけ、名門私立の附属小学校上がりという感じ。お坊ちゃまなんだろうね…。小さいころから極端に甘やかされ、育ったという噂。自分を常に相手よりも高いところや優位な場所においていないと、心が落ち着かないみたい。

 仕事への姿勢はいいし、努力家。理解力も高い。几帳面で、ひたむきさもある。大きなミスはないけど、大きな成果もない。30代前半では、ごく普通の実績。それでも、上司(本部長)のお気に入りで、人事評価も同世代の中では高いと聞く。部下を潰したりしたことを隠して、嘘の報告をするから、本部長は丸め込まれているのかな。

 彼の大きな特徴が、極端に利己的であること。常に自分のことを優先し、他者や周囲への配慮がない。彼の場合は、「ここまでするとトラブルになる」という想像力がないの。猜疑心が強く、周囲をとにかく信用しない。自分中心でないと、耐えられないから、少しでも否定する者を受けつけない。

 だから、その可能性がある部下や同僚、外部のスタッフに先制攻撃を仕掛ける。その意味での、策略たるスキルやすごい。こちらから見ていると姑息で、稚拙で、バレバレなんだけど…。あくまで自分の考えを押し通す。

 たとえば、彼が1年前から、外注先にあるデザイナーをスタッフから外したかったみたい。常に自己愛が極端に強く、自分中心だから、デザイナーから厳しく言われるのが嫌。デザイナーは40代後半で、業界では実績は上位50番以内。仕事の進め方などで、「課長としてもっとしっかりしてほしい」と言われていたみたい。

 彼は、得意の嘘の報告を本部長にする。意のままに動く、もっと実績に欠しいデザイナーを新たに起用したいと思ったみたい。動かすことができない自分の未熟さには目を向けない。こういう目標を立てると、デザイナーと会社や部署との関係、その後のことがどうなるかと想像できない。部員たちから聞いたのだけど、上司である本部長から「なぜ、デザイナーのAを外したいのか」と聞かれると、「ほかの仕事で忙しいのです」と答えたらしい。

 これも嘘。Aさんとこの男はその意味での話し合いなどしていない。僕が、Aさんに確認したから…。彼は意のままに動くと思えるデザイナーのBを引っ張ってきた。

 これでうまくいけばいいかもしれないが、同じことの繰り返し。Bが「課長として仕切りをきちんとしてほしい」と言うと、興奮し、なじる。本部長には「Bは協調性がない」と、嘘の報告。本人もどこまでが事実か、どこからが嘘であるかをわからなくなっているんじゃないかな。


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