世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年4月15日

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 しかし19世紀的なルールで行動する指導者がいる時に、米国はそうでない振りをすることはできない。軍事力、同盟国としての信頼性などは、今なお意味がある。米が引きこもっている中、民主主義の波は引き潮になっている。

 プーチンが例えば東部ウクライナに侵攻するかどうかを考える時、彼は米国と同盟国の言葉ではなく、行動の深刻さを計算する。中国も東シナ海での次の手を考える時に、そうする。悲しいが、それが我々の生きている世紀なのである、と論じています。

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 この社説は、オバマの思考様式を的確に指摘し、現実を直視すべきであると説いています。社説が示している、19世紀的なルールで行動する指導者がいる現実世界、というのは、全くその通りです。社説が言っていることは、当たり前と言えば当たり前ですが、基本に立ち返って物事を考えている点に価値があります。

 ポスト・モダーンの時代が来たとか、国家の役割はグローバリゼーションや経済の相互依存深化で根本的に変わった、といった議論をしている人々は、少し目を覚ますべきでしょう。確かに、新しいことは耳目を引き、それを大げさに考える傾向が人間にはあります。しかし、人間の本性はそう簡単に変わらないので、相も変わらないことが起こることが大半であると考える方が、誤判断を避けることに繋がります。願望と現実の混同は厳に避けるべきことですが、それをやってしまっているのがオバマ外交の根本的な問題です。

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