世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年6月10日

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 自国メディアは軍国主義的姿勢であふれているにも拘らず、中国は日本の軍国主義を非難するが、こうした中国の誤解はほとんど故意のものに思える。平和維持活動を除いて日本が自国の領海外に部隊を配備することはあり得ない。安倍氏がこうした比較的小さな変化でさえ、受け入れるよう国民を説得するのに苦労していることは、日本に戦争を望む気持ちがないことを示している。新解釈の主な効果は、兵站や情報の面で日米がより緊密に協力できるようにすることにある。

 安倍氏の提案は、日本以外の国であったらごく当たり前のものだ。しかし、日本が戦時中引き起こした大惨事と現在の周辺諸国との不安定な関係を考えると、改革は外交と歩調をそろえて進めていく必要がある。改革が安全を掘り崩すのではなく、高めるものになるには、安倍氏は日本の意図は限定的かつ善意のものであり、軍国主義復活への一歩ではないことを再確認し、周辺諸国を安心させなければならない、と述べています。

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 集団的自衛権の行使について、日本政府の主張を十分に理解した論文です。

 歴史問題については、戦勝史観を決して譲らないエコノミスト誌ではありますが、問題を集団的自衛権にしぼれば、「日本以外の国であったらごく当たり前のもの」であると言っているとおり、そもそも、反対のしようもない問題です。また、中国の反対についても「中国の誤解はほとんど故意のものに思える」と言っています。

 集団的自衛権の問題に関しては、日本は、中国だけは例外として、海外論調について何ら心配することはないと思います。

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