ヒットメーカーの舞台裏

2015年8月26日

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池原照雄 (いけはら・てるお)

ジャーナリスト

1950年生まれ。専門紙や全国紙の経済記者として自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリーになり幅広い執筆、講演活動を展開。著書に「トヨタVSホンダ」(日刊工業新聞社)、「図解雑学 自動車業界のしくみ」(ナツメ社)など。

 ただ、その時点では歯周病菌への効果が弱かったため、手島は更なる開発を要請。永利は梅エキスの配合で、ネオナイシンの完成に辿り着いた。高齢者の死因では唾液や胃液などが肺に流れ込んで発生する「誤えん性肺炎」が上位を占めるが、ネオナイシンはその肺炎を起こす細菌への抗菌力も確認されている。

 永利は最初の就職先であった化学メーカーで、洗剤などの原料の一部に薬品を使うことに疑問を抱き、化学薬品を一切含まないネオナイシンの開発へと傾斜していった。

 手島と出会うことで、苦節十余年の開発が報われた。このビジネスに障害者支援の要素を入れた手島の志は高く、「世界にオーラルピースを普及させるグローバルカンパニー」が目標だ。永利も「自分たちの技術が世の中のためになる。それが一番嬉しい」と、これからの二人三脚の歩みに夢を膨らませている。(敬称略)

永利 浩平(Kohei Nagatoshi)
株式会社トライフ取締役
1971年生まれ。95年に北海道大学農学部を卒業し、東京の化学メーカーに入社。2000年に福岡県の化粧品メーカーにUターン就職。02年同県の乳業会社に転じてネオナイシンにつながる研究開発に着手。12年から現職。趣味のバスケットボールは愛好家チームでプレーし、子どもたちの指導も。

  
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◆Wedge2015年9月号より

 

 

 

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