今月の旅指南

2016年5月20日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

上島鳳山《十二月美人図・六月青簾(せいれん)》
明治42年(1909) 泉屋博古館分館蔵

 住友家15代当主、住友春翠(しゅんすい)が収集した美術品を中心に、中国古代青銅器から国内外の絵画、茶道具まで幅広いコレクションで知られる泉屋博古館(せんおくはくこかん)。その3000点を超える所蔵作品の中から、日本画家・上島鳳山(うえしまほうざん)をはじめ、近代の大阪を舞台に活動した画家の作品に注目した展覧会が開かれる。

 明治8年(1875)、岡山県生まれの鳳山は、大阪で円山応立(おうりゅう)の弟子・木村貫山(かんざん)、四条派の画家、西山完瑛(かんえい)や渡辺祥益(しょうえき)に師事し、美人画や花鳥画を描いた。しかしながら鳳山の作品は、住友家主催の園遊会で描かれたものなど後援者の依頼品が多く、これまで広く知られていなかった。

 本展のハイライトは、鳳山が季節の情景を織り交ぜながら女性を描いた「十二月美人図」だ。清楚な美人画とは一味違う、上方の美人画の特徴といわれる、妖艶な雰囲気を漂わせた女性表現が特徴で、会期中2回に分けて、全12点を展示する。このほかに「西王母之図(せいおうぼのず)」や「雲中寿老図」など、初出展作品も少なくない。

 また、伊藤渓水(けいすい)「四季花鳥画帖」、山田秋坪(しゅうへい)「柘榴花白鸚鵡図(ざくろしろおうむず)」、深田直城(ちょくじょう)「春秋花鳥之図」など、鳳山と同時代に大阪を拠点にしていた日本画家の作品もあわせて紹介。大阪で生まれた、知られざる日本画の名品約50点を鑑賞できる。

● 生誕140年記念 上島鳳山と大阪の画家たち─大阪の美人画は濃い!
<開催日>2016年5月28日~7月24日
<会場>京都市左京区・泉屋博古館(市営地下鉄烏丸線丸太町駅からバス)
<問>☎075(771)6411
        http://www.sen-oku.or.jp/kyoto/

*情報は2016年4月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2016年6月号より

 

 

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