WEDGE REPORT

2016年7月29日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 「民主党の党大会まで戦う」と宣言しながら、7月に入りヒラリー・クリントン支持を表明し実質的に選挙戦を終えた、米民主党大統領候補、バーニー・サンダース氏。ところが「打倒トランプのために、クリントン氏のもとで一致団結を」と苦渋の決断をしたサンダース氏に、復活の可能性が見えてきた。

サンダース復活?

クリントン氏(Getty Images)

 きっかけとなったのは、7月22日にウィキリークスが公開した米民主党全国委員会の内部文書。1万9000通以上のメール、添付などが「爆弾投下」され、物議を醸したが、これがデビー・ワッサーマン・シュルツ委員長の辞任劇にまで発展した。しかもウィキリークスでは今回の投下を「ヒラリー・リーク・シリーズ」第一弾、としており、今後さらにスキャンダラスな内容が暴露される可能性がある。

 今回の暴露内容は、民主党全国委員会が一丸となって「サンダース下ろし」を画策していた、という事実だ。共和党もミット・ロムニー氏やジョン・マケイン上院議員が中心となったトランプ降ろしを画策していたが、これは公にされていた。しかし民主党の場合は表面的には「候補者を公平に扱う」姿勢を見せつつも、内部で陰湿な揚げ足取りをしていた分、質が悪い。

 例えばサンダース・クリントンの討論会を「なるべく視聴率が悪そうな時間帯、日時に設定する」など、クリントン氏のネガティブなイメージが広がらず、サンダース氏への好感度が増すことを阻害するのが目的だ。しかも委員会はクリントン氏のキャンペーンチームと頻繁に連絡を取り合い、選挙戦を有利に進めるための策を練り続けていた。

 ウィキリークスによる公開の後、ワッサーマン・シュルツ氏は党大会でのスピーチを辞退する、と発表、のちに委員長辞任となった。

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