WEDGE REPORT

2017年1月23日

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自己愛性人格障害?

 こうしたトランプ氏のメディア不信は選挙期間中からのものだが、当選後最初の記者会見(11日)では、わいせつスキャンダルの内容を報じたニュースサイト「バズフィード」を罵倒したのは無論のこと、そうしたスキャンダルが出回っていると伝えたCNN記者にも質問をさせなかった。

 トランプ氏は記者会見を開いて記者とやり取りをするのを嫌悪しており、その代わり、ツイッターで一方的に“トランプ砲”を発信するのを好んでいる。米自動車産業やトヨタがメキシコに工場を建設することなどに直接文句を付け、女優のメリル・ストリープさんの弱者軽視の批判にもすぐに反撃した。

 それも早朝からツイートしており、「ほとんど寝ていないのではないか」(米専門家)と思われるほど。こうした自分への批判や悪口が気になり、言われると衝動的に反応していることに、一部には「自己愛性人格障害」の兆候とのうわさもささやかれている。この症状はナルシストに多いことでも知られる。

 米国では、新政権発足後、100日間はメディアも政権批判は控えて見守るという習わしがあるが、トランプ政権に限ってはそれは当てはまらないようだ。それどころかメディアとの対立がさらに激化すれば、トランプ大統領が何を考え、何をやろうとしているのかが国民の目から遠くなってしまう恐れがある。

 オバマ氏は退任会見で「私は称賛されるのを求めない。権力者を批判するのはメディアの仕事だ」と述べた。トランプ氏にこうした大人の対応を期待するのは最初から無理なのかもしれない。

  
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