今月の旅指南

2010年8月5日

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辻 一子 (つじ・いちこ)

岡山県生まれ。フリーライター。旅行会社のPR誌の編集者を経て、1998年からフリーランスに。旅の雑誌を中心に活躍。

アンリ・ルソー 
「赤ん坊のお祝い!」
1903年 油彩、カンヴァス

 19世紀にスイスの経済の中心地として発展したヴィンタートゥールは、資産家たちが数多くの美術作品を集めた文化の都だ。人口10万人ほどの小さな街にもかかわらず、質の高いコレクションを有する美術館が3つもある。

 なかでもヴィンタートゥール美術館のコレクションは、質量ともに充実した内容で、世界中の美術愛好家から熱い視線を浴びている。この珠玉のコレクションが、美術館の全面改装に伴い、初めてまとまった形でスイス国外に貸し出されることになった。日本展は、ヨーロッパ3都市の巡回展に続くものだが、これまでアジアには企画展などでも作品を貸し出してこなかったことを考えれば、日本での公開は“奇跡”ともいえるものだ。

 展示されるのは、印象派から現代美術までの貴重な作品群で、モネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソ、ルソーら19~20世紀の美術界を代表する巨匠の名品群。また、日本では比較的なじみの薄いアンカー、リーバーマン、コリント、ホードラーといった同時代のスイス、ドイツの著名な画家の作品や、スイスの巨匠ジャコメッティの作品4点が公開されるのも大きな見どころだ。

 出展作品の90点はすべて日本初公開。奇跡のコレクションが織りなす饗宴に酔いしれてみたい。

 
 
 
 

ザ・コレクション・ヴィンタートゥール スイス発─知られざるヨーロピアン・モダンの殿堂
〈開催日〉2010年8月7日~10月11日
〈会場〉東京都世田谷区・世田谷美術館(東急田園都市線用賀駅下車)
〈問〉03(5777)8600
  http://www.setagayaartmuseum.or.jp/

◆ 「ひととき」2010年8月号より

 

 

 


 


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