赤坂英一の野球丸

2018年6月13日

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 それでは、肝心要の本番、8月5日から甲子園で開幕する第100回記念大会で始球式を務めるのは誰なのか。主催者の朝日新聞社や日本高校野球連盟からは発表されていないが、大会まで2カ月を切っている現在、すでに候補者への打診は行われているはず。それも黒田氏、原氏、山本昌氏、太田氏らのあとの〝大トリ〟だから、当然、誰もが納得する人物でなければならない。

 となると、すぐにソフトバンク球団会長・王貞治氏が思い浮かぶ。早稲田実業学校時代にはエース兼中軸打者として活躍し、1年生だった第38回大会(1956年)から4季連続で甲子園に出場、2年生だった第29回春の選抜(1957年)で優勝投手となった。夏の第39回大会でノーヒットノーランを達成しており、実績も品格も申し分ない。

王氏は、100年記念の第97回大会(2015年)で始球式を務めている

 だが、王氏はすでに、100年記念の第97回大会(2015年)で始球式を務めているのだ。元プロの野球人が甲子園で始球式を行ったのは初めてで、そういう意味でも歴史的セレモニーだった。それから僅か3年での再登板は考えにくい。そうかと言って、右手が不自由で、甲子園出場経験のない元巨人・長嶋茂雄氏を担ぎ出すのも無理筋だ。

 そのように考えると、その長嶋氏とともに国民栄誉賞を受賞した松井秀喜氏が最も適任ではないか。実は、松井氏にはこれまでも、高校野球と深い関わりを持つメディア関係者が、秘かに始球式登板の打診を行っていたと言われる。そのときは、自分でなければならない理由はないとして断ったそうだが、第100回大会の節目に協力してほしいと要請されれば、松井氏に拒否する理由はないはずだ。少なくとも、私が取材した範囲内では「松井氏が最有力」である。

 もちろん、巷には様々な意見があるだろう。元巨人・江川卓氏ではいけないのか、甲子園を沸かせた選手としては現中日・松坂大輔のほうが上ではないか、等々、「自分ならこの人を推す」という元甲子園のスターが候補に挙がるはずだ。とりあえず、朝日新聞社と高野連の最終判断を待ちたい。

  
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