2024年4月27日(土)

Washington Files

2019年3月19日

オルークの課題

 しかし、オルーク候補には課題があるのも事実です。

 第1に、経験や実績不足です。前で触れましたが下院議員を3期6年務めましたが、有権者に訴える実績がありません。民主党候補指名争いで、他のライバル候補がこの点を攻撃するでしょう。

 第2に、“ベト”というラテン系のニックネームを使用している点です。アイルランド系米国人のオルーク候補の名前は、ロバートです。オルーク候補は、子供のころにべトと呼ばれていたと説明していますが、仮に同候補が民主党の正副大統領候補になれば、共和党はこの「ナゾ」を必ず突いてきます。

 というのは、「エルパソに多いヒスパニック系の有権者の票を獲得するためだ」、あるいは「白人に対する裏切りだ」など、様々な攻撃の仕方が可能だからです。

 第3に、過去に酩酊で逮捕された経歴があることでしょう。このあたりも攻撃材料になります。

 ただ、前で述べましたが、オルーク候補はオバマ前大統領を研究しており、「中身」よりもスタイルや選挙戦略に優れています。「オルーク旋風」が吹けば、うえで説明したハードルを乗り越えることが可能になるかもしれません。

  
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