WEDGE REPORT

2014年1月22日

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長倉克枝

ライター

 会社がある程度立ち上がり、ベンチャー投資会社が事業計画を評価して投資をしようというところまで持って行き、事業を軌道に乗せることが大切です。そこまで行けば、成功率はかなり高まります。ただ、これまでの学生発ベンチャーは、ベンチャー投資会社が目をつけるところまでいくのが大変でした。そこを支援しようというわけです。

――鎌田さんが出資し、社外取締役を務めた「SCHAFT」はグーグルに買収されましたが、結果的には軌道に乗せたということでしょうか。

鎌田氏:そうですね。資金調達をしようとした結果、あのようになりましたが、技術開発をやりたいベンチャー企業としては、長期的に資金の心配をしなくてもよくなるので、ひとつの解です。

 ただ、中には自分で会社を育てたいという経営者もいるので、その場合は資金調達をしながら、自ら会社を大きくしていくというのも良いでしょう。

――「スタートアップ・ブースター」として、具体的にどのようなことをするのでしょうか?

鎌田氏:戦略や事業計画を作ったり、予算を組んだりするといったことを支援します。また、経営に必要なものごとの考え方を教えることもあります。

 経営には「ロジック」と「アート」の部分があります。「ロジック」は経営や会計の本を読めばわかるといったハウツーの部分。

 一方の「アート」は職人的というか、本を読めばすぐにわかるということではない部分。昔なら名人のところに弟子入りして身に付けていました。一流のプロのスタイルを近くで見ながら自分のスタイルを作っていかないといけない。経営がうまくいくには、その部分が必要です。スタートアップ・ブースターは、会社経営を一緒にやることでヒントを与えて、その経営者にとって良い方法を編み出していくお手伝いをします。自分が学生で何もわからなくて起業したときに、その部分を支援してくれるメンターのような人が、すごく欲しかった。

 通常、経営者は怒られる、ということがありません。会社では自分が一番偉いので。ただ、人は怒られないと成長しません。普通に就職して会社で働いていれば上司に怒られて鍛えられるのですが、学生から起業する経営者は怒られる機会があまりありません。

 僕は、経営者に対して怒る役割です。例えばSCHAFTのメンバーとはここ1年間は毎週会っては、「交渉の仕方がなっていない」とか「経営者としてはこうすべき」とかそういうことをよく言っていました。

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