ヒットメーカーの舞台裏

2015年1月2日

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池原照雄 (いけはら・てるお)

ジャーナリスト

1950年生まれ。専門紙や全国紙の経済記者として自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリーになり幅広い執筆、講演活動を展開。著書に「トヨタVSホンダ」(日刊工業新聞社)、「図解雑学 自動車業界のしくみ」(ナツメ社)など。

混ぜることで和洋中たれへと多彩に変化する

 マヨネーズやケチャップ、さらにしょう油、味噌といった常備調味料と混ぜる。すると、和洋中などの料理に合う「たれ」が驚くほどのバリエーションでできる。8月中旬に発売し、年間売上高10億円ペースの出荷になっている。この金額はドレッシング類で業界上位10品に入る規模だという。

 190グラム入りで、ハウスによる参考価格は298円(税込)。とにかく、万能性が面白い。容器の裏側には代表的な5種のたれのつくり方が記されている。魚介のフライに合う「タルタル旨だれ」はマヨネーズと1対1で、ピザトーストに使える「ケチャップだれ」はトマトケチャップと1対1でといった具合だ。

 相手がごま油だと中華料理向けに、オリーブ油だとカルパッチョ用にと自在に変身する。気に入ったのは、無糖ヨーグルトと2対1でつくる「シーザーサラダだれ」。“本家”のドレッシングよりさっぱり味だ。それでも十分だが、パルメザンの粉チーズを少量加えると、より本格的になった。

 このように個人の好みとアイデアでカスタマイズする楽しみがある。また、その時の料理に必要なだけ調合できるので、無駄もない。携帯電話やパソコンからアクセスできる100種の料理レシピも用意されている。

 商品企画を担ったのは食品事業二部チームマネージャーの伊藤秀一郎(38歳)。社内で商品のコンセプトが浮上したのは2012年春だった。その2年ほど前から、さまざまな食品にかけるラー油加工品やドレッシング類がブームになった。こうした汎用性のある調味料が注目される背景のひとつに「家庭の冷蔵庫内の調味料は、満杯状態という現実も見て取れた」(伊藤)ことがある。

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