立花聡の「世界ビジネス見聞録」

2019年1月7日

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立花 聡 (たちばな・さとし)

エリス・コンサルティング代表・法学博士

1964年生まれ。早稲田大学理工学部卒。LIXIL(当時トステム)東京本社勤務を経て、英ロイター通信社に入社。1994年から6年間、ロイター中国・東アジア日系市場統括マネージャーとして、上海と香港に駐在。2000年ロイター退職後、エリス・コンサルティングを創設、代表兼首席コンサルタントを務め、現在に至る。法学博士、経営学修士(MBA)。早稲田大学トランスナショナルHRM研究所招聘研究員。

 

「分割払い」と「繰り上げ一括払い」

 2015年8月には正式に売買契約を交わし、月々の分割払いが始まった。

 だが、そこからベトナムならではの面倒なことが度々起きたのだ。2-3回の支払いを海外から送金すると、これからはベトナム国内の銀行口座から送金してほしいという連絡が入る。どうやら政府から「不動産取引は国内限定」という通達があったらしい。私はもともとベトナム国内に銀行口座を持っていたので、海外から一旦自分の口座に送金し、再度国内送金で支払うことになった。

 数か月が経過したところで、ホーチミン出張のついでに建築現場の様子をのぞきに行く。基礎工事が無事終わり、4-5階のところまで建物が立っていた。少々遅れながらも一応計画通りに建設工事が進んでいる。ひとまず安心。

建設中の物件

 しばらくすると、デベロッパーからメールが届く。特別割引付きで分割支払いの残金をまとめて一括払いしませんかという誘いだった。ちょっと待てよ。資金ショートじゃないだろうなと思わず疑った。不安になった私は出張のついでに再度現場に足を運ぶ。高層ビルはにょきにょきと伸びているではないか。工事は順調に進んでいる。ならば一括して払っちゃいましょうか。割引の好条件で総額がだいぶ安くなるからだ。ついに私は繰り上げ一括払いに踏み切る。

 支払いがほぼ終わったので、その後は、ただひたすら物件の竣工と引き渡しを待つのみ。毎月デベロッパーからは欠かさず工事進捗状況の報告メールが写真付きで送られてくる。なんとか大丈夫そうだ。

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