未婚大国ニッポン~“絆”のゆくえ 「まだシングル、ずっとシングル」

2015年10月5日

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にらさわあきこ (にらさわ・あきこ)

文筆家

NHKディレクターとして海外紀行番組や人気スタジオ番組などを多数手がけた後、文筆業に。幸せな生き方を追求して、取材・執筆活動を行う。本サイトでの連載に加筆修正のうえ、書き下ろし原稿を加えた『未婚当然時代~シングルたちの絆のゆくえ』(ポプラ新書)のほか、500人の男女を取材して書いた『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)や、婚活する女性たちの姿を描いた『婚活難民』(光文社)、『婚活に疲れたあなたへ』(マガジンハウス)、『婚活の神様!』(幻冬舎)など著書多数。丁寧に心情に迫る取材姿勢に、定評がある。http://www.nirasawa-akiko.com/

 新しい絆のあり方を探して、シェアハウスの住人・小野塚誠さん(仮名・30歳)に話を聞かせてもらっている。彼は、元々あるシェアハウスに入居するのではなく、自分で一軒家を借りて、人を募集するスタイルをとった。「住人同士の“距離感”を自分で決めたかったから」である。

 話を聞く中で、彼はあらゆる関係は、“利害”で成り立っていると言い出した。どういう意味なのだろうか?

画像:iStock

 

“無償の愛”は求めてはいけない

 

 私は、改めて彼に聞いた。

 「だけど、人は利害がなくても繋がっていられる“絆”を求めているものなのではないですか?」すると、

 「そうかなあ、あらゆる関係は利害なしには存在しないと思いますよ」

画像:iStock

 「では、親が子にそそぐ愛情は? これは“無償の愛”なのではないですか?」

 「そうですか? 親であるからと言って、必ずしも“無償の愛”を注いでいるとは言えないと思います。愛情を注いだら、それなりの“見返り”を求めるのが普通ではないでしょうか。たとえば、理想を押し付けたり、思い通りにしたいと考えたり……。

 無償の愛はあるとは思います。でも、求めてはいけないものだとも思います。誰かと関係が生じたら、その瞬間からどうしても利害は生まれてくるものですし、すべての人間関係はそうやって成り立っているのではないでしょうか」

 少し「なるほどなー」と思った。

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