定年バックパッカー海外放浪記

2016年1月3日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

観光案内所でコリアン・ホスピタリティーふたたび

 午後から風雨が強くなってきた。望吉ビーチの観光案内所には無料WIFIもあり居心地が良いので夕方まで雨宿りしていたが益々天候は悪化。係員の女性は「私は帰宅しますが案内所の軒下でテントを設営して構いません。警備会社には連絡しておきますのでご心配なく」と取り計らってくれた。

 夜9時頃にトイレに行く途中で誤って警備のレーザーセンサーを作動させてしまった。数分も経たないうちに警備会社の車が駆け付けた。若いガードマンが二人車から降りてきた。私が挨拶すると「異常はありませんか。大丈夫ですか」と礼儀正しく私に確認してからレーザーセンサーと監視カメラをチェックした。「今夜は我々がしっかりと監視していますから安心して休んでください」というようなことを言って最敬礼して帰っていった。蔚山警察同様の丁重な対応にすっかり恐縮してしまった。先般の反日説教男の事件以来“見えない反日の壁”に緊張していた心が少し晴れてきた。

「韓国は紫外線が強いので注意してください」

 9月18日 昨日の雨がうそのような晴天。一気に60キロ北の襄陽まで力走。海辺の自転車道が快適だ。東海岸を走っていると各地で地元の名物の魚介類を模した巨大なモニュメントが造られており観光客の記念撮影スポットになっている。タコ、イカ、ふぐ、カニ、エビ等々で各地それぞれ趣向が凝らされている。襄陽近くの海浜公園では巨大なクジラのモニュメントが鎮座していた。

 記念写真を撮っている二人連れの女子に自転車で通りかかりに「アニョセヨ」と挨拶すると興味深々に「今日はどこから走ってきましたか」「これからどこまで行きますか」などと質問攻めに。彼女らはソウル近郊の水原(スオン)から来た大学生。

 「一人で自転車旅行していると大変でしょう?」と心配顔でいろいろ気遣ってくれる。そのうちに二人は自分たちのカバンやバッグを探って慌てて何かを探している。一人が「あった。これを是非持って行って下さい」と差し出したのは紫外線除けのローションである。私が日本の資生堂のクリームがあるというと「韓国は紫外線が強いので韓国製のローションが必要です。私たちは今日帰るのでもう必要ありませんから」と私の手にローションを握らせる。彼女らは私の自転車旅行に役立ちそうな旅行グッズを探していたのだ。もう一人は可愛いディズニーのハンドタオルを差し出して「ぜひ使ってください」と小生のデイパックに押し込む。彼女たちの敬老精神に敬意を表して有り難く頂いた。

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