今月の旅指南

2017年3月26日

»著者プロフィール
閉じる

狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 和歌山県かつらぎ町、高野山の北西にある天野の里に鎮座する丹生都比売(にうつひめ)神社。創建は約1700年前と伝わる古社で、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録されている。

 毎年4月第3日曜に、御祭神に花を供え、春の訪れを祝う大祭「花盛祭(はなもりさい)」が斎行される。参道には竹筒に生けた桜や桃、菜の花など季節の花々が並び、静かな山里が参拝客で終日賑わう。

 「花盛祭が始まったのは明治時代に入ってからですが、午後の『渡御の儀』の歴史は古く鎌倉時代に遡り、紀の川を下って和歌山市の玉津島神社まで約40キロにおよんだ神輿の渡御『浜降(くだ)り神事』が起源となっています」と、丹生都比売神社宮司の丹生晃一(こういち)さん。

 祭りの日は、10時から本殿で祝詞奏上や、子どもたちによる浦安の舞の奉納などの神事が斎行される。渡御の儀は13時30分からで、神輿とともに狩衣(かりぎぬ)を着た人々が弓や矢、太刀などを手に天野の里の中を1時間ほどかけて巡行する。鮮やかな朱色の本殿や鳥居、輪橋(りんきょう)(太鼓橋)を背景に進む渡御行列はまるで時代絵巻を見るようだ。

輪橋を渡る渡御の儀の一行

 標高450メートルにある天野の里の春の訪れはゆっくりで、桃と桜が一緒に開花することも。祭りとともに、散策を楽しむのもお勧めだ。

●花盛祭
 <開催日>2017年4月16日
 <開催場所>和歌山県かつらぎ町・丹生都比売神社(和歌山線笠田駅からバス)
 *祭り当日のみ和歌山線橋本駅から臨時バス
 <問>☎0736(26)0102
  URL:http://www.niutsuhime.or.jp/

     http://www.niutsuhime.or.jp/tidings-29.html#0220hanamorisai

 *情報は2017年3月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

◆「ひととき」2017年4月号より

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る