2024年4月26日(金)

海野素央のアイ・ラブ・USA

2016年3月1日

今後の展開
いよいよスーパーチューズデー

 トランプ候補は、早くも副大統領候補について政界通のインサイダーと示唆しました。予備選挙及び党員集会で、職業政治家及びインサイダーを罵る同候補ですが、副大統領候補については現実的な一面を見せています。

 いよいよ「スーパーチューズデー」が始まります。今年のスーパーチューズデーは3月1日火曜日に行われ、テッド・クルーズ上院議員の地元テキサス州が含まれています。3月15日には、マルコ・ルビオ上院議員のお膝元であるフロリダで予備選挙が開催されます。同州は、1票でも多く得票した候補がすべての代議員を獲得できる「勝者総取り」を採用しています。トランプ候補がフロリダ州で勝利を収めた場合、エスタブリッシュメントの唯一の望みであるルビオ上院議員はかなりのダメージを受けることになるでしょう。

 一方、民主党予備選挙及び党員集会においてクリントン候補は、今後もアフリカ系の票に過度に依存した選挙戦略を展開し、それが功を奏し指名を獲得するかもしれません。しかし、これまで述べてきましたように、クリントン陣営は地上戦における若者の不足に加えて、クリントン候補の性格に対する固定化した負のイメージ及び「説得のメッセージ」の浸透に関する課題を抱えています。現段階では、クリントン候補はこれらの課題を解決できないまま本選に突入する可能性が高いでしょう。
 

  
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