障害者アスリート~越えてきた壁の数だけ強くなれた

2015年2月17日

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 会社もそんな土田を応援してくれた。しかし、8時半から17時半までは通常通り勤務して、その後体育館に移動して19時から20時半まで練習するという生活では、日本代表を目指す選手としては練習量が少な過ぎた。土日の練習ではとても補い切れなかった。

 「お給料が減ってもいいので、産休明けの人たちのような時短勤務にして練習日だけでも早く退社させてほしい」と願い出たが、日本代表に選ばれた後でも聞き届けられることはなかった。

 それから1年半が経過し㈱シグマクシスに転職し現在に至っている。

 練習前に時間を掛けてストレッチをしたり、練習後に身体をケアする時間が増えたことが大きな変化となった。

新しい夢に向かって

 初めて日本代表に選ばれたのは2010年にイギリスで行われた「IWBF世界選手権大会」だった。

 日の丸の重みや日本代表という重圧を感じたこともあったが、それにふさわしい選手になろうと決意すると練習に取り組む意識が高まった。

 「日本代表として国際大会に出場するとなると自分ひとりのことではなく、日本を背負っている、日の丸を背負っているという意識から、苦しい時にもうひと踏ん張りできるようになりました。以前なら流してしまうところでも、『もう1回プッシュしてこがなければ!』というように、ワンプレー、ワンプレーに思いが込められるように変わったと感じています」

 「周りから見るとわからないかもしれませんが、自分の中では大きな変化で、以前に比べて苦しいときのプレーが変わりました」

(提供:土田さん)

 「私の夢はパラリンピックでメダルを獲得して、最初に『ここからシュート打ってごらんよ』と言ってくれた方、今までお世話になった方々にメダルを見てもらって感謝の気持ちを伝えること。それが私の最終的な目標です。できるなら2020年の東京までプレーしたいと思っています」

土田真由美選手 主な成績
2014年 世界選手権大会 9位 / インチョンアジアパラ競技大会 準優勝 / 関東カップ 準優勝
2013年 第24回全日本女子車椅子バスケットボール選手権大会/優勝、MVP
2011年 第22回全日本女子車椅子バスケットボール選手権大会/3位
国際親善女子車椅子バスケットボール大阪大会/4位
NWBA International Tournament of Champions/準優勝
2010年 国際親善女子車椅子バスケットボール大阪大会/4位
イギリス・バーミンガムIWBF世界選手権大会/7位

  
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