テクノロジーの進歩は政治を変えるのか？
また、もう一つのリスクは当然ながら「アプリがハッキングされ、全く民意とは異なる結果が出るのでは」というものだ。カサス氏の場合もこの点について「スタッフがアプリに参加する人について偽のIDを使用していないか、などのチェックを行う」としている。しかし危険性がゼロになるわけではない。ブロックチェーンを利用したアプリの場合、こうした偽ID問題を防げる確率は高まるものの、やはりハッキング被害が全く起こらない、とは限らない。
肝心の選挙は今年11月に実施されるが、カサス氏自身「自分が当選する確率は低い」と認めている。これまで政治経験がなく、いわゆる泡沫候補の１人に数えられる存在のためだ。しかしキャンペーンを通してParti.Voteの宣伝を行い、「本当に民意を反映する政治を行うことは可能だ」というメッセージを市民に伝える、というのが今回の立候補の本当の目的だった、という。
テクノロジーの進歩は政治のあり方も変え、本当の意味での民主主義システムを構築することが出来る、という動きは今後も広がりそうだ。
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