2024年12月23日(月)

中年留学日記

2012年2月1日

 アメリカに暮らしているとつくづく夫婦や家族の大切さを過剰なぐらい強調する社会であることを実感する。公式な懇親会やパーティーに招かれる際は、結婚している人は夫婦単位であり、独身者でもパートナーや恋人を連れてゆくことが多い。

 私の場合、仕事関係でパーティーなどにお招きいただくため、自分だけしか出席しないと知らせを出しても、後から「奥様はどうされますか」とわざわざ確認があることが多い。

 確かに、夫婦やパートナーと一緒に出かけていくことにはメリットがある。自分の夫や妻が普段どんな人たちと一緒に仕事や交流をしているのか知る機会になる。またホームパーティーなどに夫婦同伴で出席すれば、その後家族ぐるみの付き合いに発展するケースもある。

「子どもは立入禁止」のパーティー

 ただ、アメリカの場合、招待状をもらうような公式な社交場には子供を連れてゆけないことが多く、子供が小さいうちはベビーシッターを雇わない限り、なかなか夫婦で出かけられない。

 この点、日本社会はまだ寛容で「子どもも連れてきました」といっても許されることも多いが、アメリカでは大人と子どもの社会を明確に分けている。実際私の知り合いでも子どものいる家庭は、レセプションやパーティーに夫婦で招かれても、子どもの面倒をみる必要があるため、夫1人が来るというケースが多い。

 アメリカの社会は、枠組みがカップルで行動するようにできている。例えば「2人1組」だと1つ上のサービスを受けられたり、料金が安くなったりする。ホテルや飲食店などでは「2人1組」単位のサービスが基本で、1人では割高あるいは注文できないこともしばしば。ホテルの特典などでも2人分なら朝食が無料になるという具合だ。かたや、晩婚化が進み、単身世帯が増加する日本では、コンビニやスーパーなどでは1人分に食材を小分けするなど「お1人さま」向けのサービスが増えている。

 政治の場でもアメリカのカップル社会を垣間見ることができる。


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