イスラエルは2日夜、レバノンを攻撃したと発表した。イスラエルは、軍事拠点がレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに攻撃されたとして、報復を宣言していた。双方は先週、停戦で合意したが、互いに相手が違反したと非難し合う状況となっている。
レバノン保健省によると、同国南部の二つの村が攻撃され、少なくとも9人が殺害された。
イスラエル国防軍(IDF)は、「レバノン全土」でヒズボラの施設やインフラを攻撃したと発表。一方で、停戦合意を維持する考えも強調した。
これに対しヒズボラは、イスラエルの「違反行為」に対応していると説明。イスラエル占領下にある地域の同国軍陣地に向け、「防衛警告」の攻撃として迫撃砲を発射したとした。
イスラエルによると、同国とレバノンの境界にある紛争地域のドヴ山地域(国際的には「シェバア農場」として知られる)でヒズボラの攻撃があった。けが人はいなかったという。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ヒズボラの攻撃を「深刻な停戦違反」だとし、同国として「強力に対応する」と宣言した。
ネタニヤフ氏は停戦合意が発表された際、ヒズボラが条件を破った場合、イスラエルは攻撃をためらわないと述べていた。
イスラエルとヒズボラ側は13カ月にわたる紛争を終わらせるために停戦合意に至ったが、2日の攻撃は、そのもろさを示すものとなった。
停戦合意については、アメリカとフランスが先週、「レバノンにおける戦闘を停止させ、レバノンで活動するヒズボラなどのテロ組織の脅威からイスラエルを守る」ものになると評していた。
停戦合意では、ヒズボラは60日以内にレバノン南部から戦闘員らを引き揚げる。イスラエル軍も同期間内に同じ地域から撤退することになっている。
(英語記事 Israel strikes Lebanon as Hezbollah targets military post)