前向きに読み解く経済の裏側

2018年9月3日

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雇う側も謙虚になるべき

 働く側だけに謙虚さを求めるのではなく、雇う側も謙虚になると良いですね。それぞれの会社にはノウハウがあります。大きな会社であればあるほど、多くの知恵が結集したノウハウを持っているはずですし、多くの失敗事例を経験し、失敗を防ぐためのノウハウを持っているはずです。したがって、大きな会社に勤めていた人から教わるノウハウは少なくないはずです。それを教えてもらって素直に受け入れる、という謙虚さがあると良いですね。

 また、自分たちのやりかたに慣れてしまうと、それが当然だと思ってしまう場合も多いのですが、部外者から見ると「なぜ、そんな事をしているの?」と思われるようなことも多いでしょう。大企業であれば、人事異動で別の部署に移った時に「前の部署の方が良かったことは新しい部署で提案し、今の部署の方が良いことは前の部署に提案する」といったことも可能ですが、小さな会社だとそれが難しいので、外部から来た「新参者」の意見は重要なのです。

 教える側が「教えてやろう」などといった態度ではなく、「企業文化が違うので、受け入れていただける所は少ないかもしれませんが、とりあえず気づいた点をご報告いたします」といった提案書を相手を選んで手渡すこととし、受け取った側がそれを謙虚に検討する、といったことができれば良いですね。

 ちなみに、受け入れる人の経歴ですが、会社側のニーズが特殊なものでない限り、あまり厳格に考える必要はないでしょう。日本企業のサラリーマンは「ジェネラリスト」が多いので、「与えられた仕事は何でも一応は無難にこなす」という訓練ができているからです。

 営業の仕事であれば、何の営業でも経験は経験でしょう。「自動車の営業マンを中途採用したら銀行の営業マンとして活躍した」という話を聞いたことがありますし。経理となると、経理の経験者が望ましいでしょうが、それも勉強すればできないことはないでしょう。

 製品開発の人材を募集するのであれば、経験者である方が望ましいには違いありませんが、それとて異業種で製品開発を担当していた人であれば何とか対応できるかもしれませんし、もしかすると意外な発想から思いもよらなかった新製品が開発できるかもしれませんよ。

  
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