その上で、米中央情報局(CIA)、米連邦捜査局(FBI)など18の情報機関を調整・統括する国家情報長官室(ODNI)の26年の年次脅威評価は、①北京は可能なら武力を使わず統一を実現することを選好している、②中国指導部は現在、27年に台湾侵攻を実行する計画を立てていない、③台湾統一について固定されたテーブルもない、と評する。
準備は肝要
とは言え、国際情勢、中国の内政、米国の事情、偶発的事案など複合的な要因が重なり合って、台湾侵攻が起こる可能性は誰も否定できない。小さな事案の累積など非軍事のグレーゾーン、あるいは封鎖からのエスカレーションかもしれない。
従って、筆者の言う通り、準備が肝要だ。台湾自身は「ヤマアラシ戦略」を立案。ドローンを大量配備し、認知戦に備え、民間防衛を強化している。
また、最先端AIの心臓部である利点を活かし「シリコンの盾戦略」を構築。主要国が台湾防衛に関与せざるを得ない状況を生んでいる。
米国にとっては、台湾はインド太平洋における軍事・経済・技術覇権の要衝である。台湾防衛は、米国の拒否防衛能力の鍵であり、同盟と抑止の信頼性の要であり、最先端半導体の中核である。米国は米軍のみならず、経済安全保障、AI戦略を総動員する必要がある、と筆者は主張する。妥当な指摘だ。
筆者は敢えて言及していないのだろうが、トランプ大統領の台湾認識は懸念される。台湾は、米中貿易摩擦などのディールの材料ではなく、米国の戦略的利益に直結しているのだから。
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