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目次・見どころ
特集
多死社会を生きる
「人が死ぬ話をするなんて、縁起でもない」はたして、本当にそうだろうか。死は日常だ。その時期は神仏のみぞ知るが、いつか必ず誰にでも訪れる。そして、超高齢化の先に待ち受けるのは“多死”という現実だ。日本社会の成熟とともに少子化や孤独化が広がり、葬儀・墓といった「家族」を基盤とするこれまでの葬送慣習も限界を迎えつつある。そのような時代の転換点で、“死”をタブー視せず、向き合い、共に生きる。その日常の先にこそ、新たな可能性が見えてくるはずだ。
PART 1 地盤沈下する葬儀・火葬
東京圏の葬送事情 生の出口と死の入り口をつなげ
編集部
PART 2 変わる終末期医療
“病院信仰”から脱却し、「死」を受け入れる医療へ
浅川澄一 福祉ジャーナリスト
PART 3 多様化する墓
個人でお墓を持たないという選択
編集部
COLUMN
お墓問題も「福祉政策」にすべき
小谷みどり シニア生活文化研究所 代表理事
PART 4 消滅する寺院
人口減少で“寺院消滅”の危機 「地域に開く」役割を取り戻せ
鵜飼秀徳 ジャーナリスト
COLUMN
「坊主バー」の店主が描くお寺の近未来
編集部
PART 5 サイエンス×死生観
INTERVIEW
生物はなぜ死ぬのか? AIが人間の進化を止める
小林武彦 東京大学定量生命科学研究所ゲノム再生研究分野 教授
PART 6 「死ぬ権利」の歴史
「多死社会だから安楽死」が日本人に不向きな理由
宮下洋一 ジャーナリスト
一冊一会 特別編 書籍でめぐる死生観
足立倫行 ノンフィクション作家、編集部
PART 7 法医学の窮状
「死者の声」を社会に還元 死因究明制度の強化は急務
山田敏弘 国際ジャーナリスト
PART 8 葬送の過去・現在・未来
変わる日本人の死生観 生者と死者をつなぐ新たな物語を
佐藤弘夫 東北大学大学院文学研究科 教授
特集
- ■WEDGE_SPECIAL_OPINION
- ウクライナ侵攻から1年 日本が学ぶべき教訓
- PART 1
侵略国はなくせない この戦争が突き付けた厳しい現実
東野篤子 筑波大学人文社会ビジネス科学学術院 教授
PART 2
ロシアの「Z」に意味はない 21世紀に復権するシンボル政治
佐藤卓己 京都大学大学院教育学研究科 教授
PART 3
「平和な戦後」は訪れるのか? 戦争の行方を読み解く
鶴岡路人 慶應義塾大学総合政策学部 准教授 × 服部倫卓 北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 教授
- ■WEDGE_OPINION
- 金融政策の転換 揺らぐ低金利 企業・国民が持つべき意志
-
小黒一正 法政大学経済学部 教授
- ■WEDGE_REPORT 1
- フェムテックの成長を好機に女性の“困り事”と向き合う時
-
編集部
- ■WEDGE_REPORT 2
- COLUMN
- 「乳がん検診」というプレゼント
-
編集部
- ■WEDGE_REPORT 3
- 「有事」に無力な日本の電波法 ドローン活用に必要な覚悟
-
部谷直亮 慶應義塾大学SFC研究所 上席所員、編集部
連載
- 社会の「困った」に寄り添う行動経済学〈実践編〉 by 佐々木周作
- 行動経済学・実践の「過去・現在」
- インテリジェンス・マインド by 小谷 賢
- 秘密警察が阻止したマルクスの共産主義革命
- 新しい原点回帰 by 磯山友幸
- 酪農発祥の歴史を現代につなぐ 牛乳の高付加価値化
- MANGAの道は世界に通ず by 保手濱彰人
- ルールと常識、行儀を守る「良い子」 ブルー段階の「島耕作」
- 1918⇌20XX 歴史は繰り返す by 増永真悟
- 諜報の本分を見失った戦間期日本 稚拙な対ソ連秘密工作
- 時代をひらく新刊ガイド by 稲泉 連
-
『田中耕太郎』 牧原 出
- さらばリーマン by 溝口 敦
-
「映画少年」から経営者へ 選球眼を武器に新たな道を拓く
鈴木 仁さん ミッドシップ代表取締役
- 近現代史ブックレビュー by 筒井清忠
- 『私の昭和史 二・二六事件異聞』 末松太平
- Letter 未来の日本へ by 河合香織
-
“感動”という新たな一皿は「変化」と「挑戦」の先にある
岸田周三 「カンテサンス」オーナーシェフ
- 各駅短歌 穂村 弘
- 拝啓オヤジ 相米周二
- 読者から/ウェッジから
2023年3月号
2023年2月20日発売
定価550円(税込)
特集
多死社会を生きる
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「人が死ぬ話をするなんて、縁起でもない」はたして、本当にそうだろうか。死は日常だ。その時期は神仏のみぞ知るが、いつか必ず誰にでも訪れる。そして、超高齢化の先に待ち受けるのは“多死”という現実だ。日本社会の成熟とともに少子化や孤独化が広がり、葬儀・墓といった「家族」を基盤とするこれまでの葬送慣習も限界を迎えつつある。そのような時代の転換点で、“死”をタブー視せず、向き合い、共に生きる。その日常の先にこそ、新たな可能性が見えてくるはずだ。