2026年5月13日(水)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2026年5月13日

 この2026年4月、大阪で北太平洋漁業委員会(North Pacific Fisheries Commission: NPFC)が開催され、筆者もオブザーバーとして出席した。NPFCはカツオ・マグロ類やサケ・マスを除く北太平洋の水産資源の国際管理を扱うことから、日本にとってはとりわけ重要な水産資源管理に関する国際機関と言える。

(Hanasaki/gettyimages)

 今回のNPFCでは、サンマやサバの漁獲制限のほか、NPFCとしては初めて北太平洋のマイワシに関し、公海での漁獲を25年の水準に抑制するとの漁獲の上限を設定した。これは、日本人がマイワシを食べ続けるためにも、国際社会に貢献するためにも、重要な動きと言える。

漁獲圧が高すぎる

 太平洋のマイワシは現在資源が懸念される状態にある。国からの委託を受けた水産研究・教育機構(以下「水研機構」)の資源評価結果によると、太平洋のマイワシの漁獲圧は24年時点で持続的な水準(Fmsy)の2.14倍、25年時点で1.65倍と推定されている(水研機構(2026)、3頁)。漁獲圧が強すぎるという意味において、乱獲状態(overfishing)にある。

 資源量にしても問題なしとしない。マイワシの資源量は70年代以降増加し、80年代には親魚量が1000万トンを超え、漁獲量も200万トンを上回っていた。しかし90年以降資源は急減、2000年代は資源量が10万トン前後、漁獲量も数万トンに低迷してきた。10年代に再び資源は増加し、持続可能な水準(Bmsy)以上にはあるとされているものの、22年以降は再び減少傾向を見せている。

 加えて、資源量推定には大きな不確実性も伴うと資源評価を実施する水研機構の科学者たちが警告している。現行の資源評価ではおいて1歳魚は20%が、2歳魚は100%が成熟する(=子どもから大人のマイワシになる)と仮定されているが、近年成熟する時期が遅くなっているとの報告がある。


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