人気が高い大衆魚のサバ。しかしそのサバは大衆魚から高級魚になろうとしています。それはサバの品質が上がったからではなく、むしろ逆のことが起きています。
小さくて脂がのっていないサバまで価格高騰がはじまっているのです。しかも、その原因は他ならぬ資源管理の不備による人災です。
皆さんは、ローソクサバというサバをご存じでしょうか? 日本では、漁獲量の大部分がローソクサバに該当します。そのローソクサバとは、細く小さいため「ローソク」のように見えることからそう呼ばれています。
ところが、ローソクサバはスーパーで売られていませんし、外食でも出てきません。このため皆さんが見かけることはまずありません。その行き先は、養殖場のエサがほとんどです。
一部は輸出用としてアフリカや東南アジアに輸出されることもあります。日本が輸出しているサバは、輸出といっても国内では食用にならない「価格が安い」だけが強みのサバです。
サバを輸出すること自体は悪くないのですが、その大半がローソクサバであることは、資源的にも、経済的にも非常にもったいないのです。
輸出をしている人たちも、「こんなに小さなサバを輸出して良いものか」と心の中でわだかまりがある人は少なくないはずです。
ローソクサバの下にはピンローソクと呼ばれるサバがいます。また、ジャミサバ、ジャミジャミ、極小サバ、豆サバなどといった別名もあります。全国ではこういった呼び名のサバの幼魚がたくさん漁獲されてしまっているのです。
当たり前のことですが、サバの幼魚を獲ってしまえば、親になって産卵できるサバの量は減ってしまいます。これを「成長乱獲」と呼びます。サバだけでなく、日本ではほぼあらゆる魚種が、同じパターンとなって資源が減って漁獲量が減り続けています。
