2026年5月11日(月)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2026年5月11日

日本のサバは成長乱獲を起こしている

 下の表は2024年に水揚げされたサバ類(マサバ・ゴマサバ)の用途別分析です。例えばノルウェーサバの場合は、サバの幼魚を避けて成魚を獲るのが当たり前です。漁獲枠が実際に漁獲できる量よりはるかに小さいため、価値が低い小さなサバを避けて漁獲するからです。日本の場合は、鮮魚食用向けは約1割しかないですが、ノルウェーサバの場合はその数値が毎年99%です。

 上述したように、サバの輸出向けは日本で食用にならない小さなサバが大半です。また、缶詰向けというのは、今ではサバ缶人気などで格が上がっていますが、水産業界的にはもともとサバ缶向けの原料は鮮魚出荷や塩サバなど加工向けにならない、安くて小さめのサバという位置づけなのです。

 下のグラフはノルウェーサバの輸出価格推移です。1ノルウェークローネは約17円(26年5月)です。上のグラフは92年からのデータですが、筆者は90年からノルウェーの最前線の現場で長年買付を行っていました。

 

 当時のことをよく覚えているのですが、日本の缶詰原料向けはキロ当たり3クローネ弱でした(当時の為替は約24円)。塩サバなどの加工原料向けでも4~6クローネ程度。それが26年は50クローネと約10倍です。20年以降の価格と比べても2~3倍もします。

 ここで漁獲枠と相場の説明をします。漁獲枠は24年から25年にかけて2割減少しました。しかしながら、実際の輸出価格は2倍以上に上昇しています。

 26年のノルウェーサバの漁獲枠は前年比の約5割減です。漁獲枠の大幅減のアドバイスがあったのは25年10月ですが減枠は予想されていたとは言え、ノルウェーの現地相場は高騰しました。

 ノルウェーの漁獲枠は、漁獲量とほぼイコールです。昨年(25年)の日本のスルメイカ枠のように漁業者や漁業団体からの圧力で、ゴールポストが動かされて増枠されてしまうようなことはありません。なので、減枠は漁期前から買付相場に大きく影響を与えます。


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