2026年5月9日(土)

Wedge REPORT

2026年5月9日

 昨年6月に設立が発表されたKyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)による、第一次報告会が実施された。KyoHAは京都に拠点を置く企業を中心に、部品からソフトウェアまですべてを純国産で賄うヒューマノイドの開発を目標としている。

(KyoHA組織図。KyoHA提供)

 理事長を務めるのは日本のヒューマノイド研究の第一人者である早稲田大学創造理工学部総合機械学科教授、高西淳夫氏と、同大学大学院生産システム研究科教授、橋本健二氏。この2人が基盤技術開発、理論設計を行い、全体構想、試作、検証は京都にあるロボティクス会社、テムザックが行う。

 注目すべきはハード機体を担当する企業陣で、ヒーハイスト、アイシン、住友電工、JAE、村田製作所、ルネサス、ローム、マブチモーター、住友重機械、KYBなど日本を代表する名だたる企業が名を連ねる。これらを統括する事務局としてSREが参画している。

 KyoHA設立の意図は、米中を中心としたヒューマノイド開発の波に対し、かつてロボット先進国だった日本の存在感を示していく、という点にある。また災害の多い日本では極限環境下でも活動可能なヒューマノイドは様々な社会課題に対応する期待が高まる分野でもある。特にAIなどのソフトウェア分野を発展させるために、データを収集しやすい(中国製などのロボットを使用した場合、データを吸い取られる可能性がある)国産のハードを持つことは絶対条件でもある。

 また、こうした計画にはスピード感が求められる。ロボット試作機は昨年12月に始まり、ほぼ4カ月で今回発表された試作機、コードネーム「SEIMEI」が発表された。SEIMEIは京都らしく安倍晴明から名付けられたという。

SEIMEI着衣(左)、SEIMEI

 今回は立ち上がって歩く姿が披露される予定だったが、直前に脚部が損傷したため、歩くデモンストレーションの代わりに着衣を取って中身が披露されることになった。肩、肘、腰、膝などのモーターは装着されているが、手首部分は今後となる。完成形では全体で26基のモーターが装着される予定だ。全長は140センチ、重量は49キロだという。

 動きに関しては、遠隔操作ではなく最初から自立型で設計されている。また、動きについてはモーションキャプチャー、つまり人の動きを撮影し、人の姿勢をロボット用の動きに変換、それをロボットが学習し、動きを生成する。橋本教授によると、シミュレーション上では問題なく立ち上がる、歩く、という動作が出来ているが、実際のハードでは今回のような思わぬアクシデントが起きてしまうことがある、ということだ。

シミュレーションによるロボットの行動学習(KyoHA提供)

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