ドイツで右翼ポピュリスト政党・ドイツのための選択肢(AfD)の躍進が止まらない。9月6日に旧東ドイツで行われる州議会選挙では、AfDの州首相が初めて誕生する可能性もある。
国民の支持を伸ばす
今年5月11日に、ドイツで最も権威のある世論調査機関、アレンスバッハ人口動態研究所が公表した政党支持率調査は、注目を集めた。その理由は、この世論調査機関が毎月発表している政党支持率調査で初めて、AfDが与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を抜いて首位に立ったからだ。同研究所が4月18日から30日に1015人を対象にした調査によると、AfDへの支持率は26.0%と、CDU・CSU(25.0%)を1ポイント上回った。
ドイツには8つの主要な世論調査機関があり、新聞社や放送局などのために政党支持率調査を発表しているが、今年4月には、その内半分にあたる4社の調査で、AfDがCDU・CSUを追い抜いた。
この背景にはフリードリヒ・メルツ政権に対する市民の不満がある。たとえば同政権は現在、公的健康保険と公的年金保険制度の改革を進めている。過去20年で最も抜本的な改革だ。
政府はこれらの制度の赤字を大幅に減らすために、国民の自己負担を増やし、保険のカバー範囲を減らす。さらに、公的年金の支給開始年齢を現在の67歳から70歳に引き上げる可能性も浮上している。
メルツ政権が打ち出した様々な経済政策の効果が表れず、不況が長引いていることについても市民の不満が強まっている。
