深層報告 熊谷徹が読み解くヨーロッパ
ヨーロッパ在住35年の元NHK記者が現地に住む者ならではの視点から、ヨーロッパが経験しつつある大変化について報告・解説する。
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2025/12/01 熊谷 徹オランダの半導体メーカー・ネクスペリアの中国工場からの製品輸出が一時禁止された問題は、ドイツの自動車産業の中国依存度の高さを暴露した。事態は収束の方向に向かっているが、一時は多くの企業が生産停止のリスクに怯えた。
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2025/10/14 熊谷 徹ドイツなど欧州諸国では、ガザ戦争の影響で反ユダヤ主義が強まっている。「ユダヤ人お断り」の貼り紙も現れた。ドイツ政府はネタニヤフ政権のガザ政策を批判する一方で、ユダヤ人差別を厳しく糾弾する。
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2025/09/26 熊谷 徹ヨーロッパの自動車業界がモビリティー転換とリストラの波にさらされる中、ミュンヘンで自動車見本市IAAモビリティーが開かれた。中国企業のヨーロッパ市場への関心の強さと、ドイツ企業が中長期的に主軸を電気自動車に移そうとしている様子が見られた。
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2025/08/21 熊谷 徹ワシントンで開かれたウクライナのゼレンスキー大統領と米国のトランプ大統領、さらに欧州からの7人の指導者たちによる首脳会議は、ウクライナ和平へ向けて欧米が最初の一歩を記した。ウクライナ平和維持軍をめぐり、欧州諸国の責任と負担は一段と増す。
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2025/07/30 熊谷 徹参議院選挙で、外国人受け入れについて激しい議論が行われた。しかし、多くのメディアや政治家が合法的な移民と難民または不法移民を混同している。海外で高技能・高学歴移民をめぐる競争が激化している今、こも3つを混同することは禁物だ。
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2025/06/20 熊谷 徹イスラエルが長年にわたり、安全保障上の最大の脅威と見なしてきたのは、イランの核開発計画だった。今回イスラエルがイラン攻撃に踏み切った背景には、敵国の核兵器保有を許さないイスラエルの伝統的な政策「ベギン・ドクトリン」がある。
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2025/05/27 熊谷 徹ドイツのメルツ氏は首相就任直前に、思わぬ挫折を経験した。連邦議会での投票で一度落選したのだ。ドイツで初めての椿事は、政権基盤の不安定さを露呈。連立相手・社会民主党との関係がきしみを見せており、今後も内政問題で紆余曲折が予想される。
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2025/04/28 熊谷 徹景気後退に苦しむドイツ経済において、2025年がトランプ関税と中国ビジネスの低迷というダブルパンチに襲われる、胸突き八丁の年となる。ドイツの実質国内総生産(GDP)成長率は、23年・24年に続いて、マイナスになる可能性が指摘されている。
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2025/03/14 熊谷 徹ドイツの高級スポーツカー・メーカー、ポルシェが苦戦している。2024年の全世界の販売台数が1万台近く減った一因は、同社が中国市場でユーザーが求める車を開発できなかったという事実があり、名門メーカーの苦悩が浮き彫りになっている。
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2025/02/26 熊谷 徹ドイツの有権者は政権交代を選んだ。連邦議会選挙で、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が首位に立った。メルツ党首は4月下旬までに新政権を発足させると約束したが、党の政策の隔たりは大きく、連立交渉の難航が予想される。
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