2026年2月22日(日)

オトナの教養 週末の一冊

2026年2月22日

 年度末の忙しい時期になりましたが、休日は読み応えのある文庫でリフレッシュするのはいかがでしょうか?

旅の前に読みたい

街道をゆく 15 北海道の諸道
司馬遼太郎
朝日文庫
726円(税込)

街道をゆく 15 北海道の諸道 司馬遼太郎 朝日文庫 726円(税込)

 本書の旅は、函館から始まる。著者は『菜の花の沖』(文春文庫)で高田屋嘉兵衛が箱館(函館)の発展の基礎を築いたことを描いているだけに函館だけでもエピソードが満載だ。ロシアの海軍軍人ゴローニンを日本側が捕らえたことの報復に、1812年、嘉兵衛はロシア側に捕らえられる。嘉兵衛に接したロシア海軍軍人リコールドが、その人間性を手記に記し、それを読んで感動したニコライが日本に司祭として赴任し、その後、東京駿河台にニコライ堂を築くことになる。

翻弄された運命

妻たちの二・二六事件
澤地久枝
中公文庫
880円(税込)

妻たちの二・二六事件 澤地久枝 中公文庫 880円(税込)

 人混みに大勢の日本人が歩いている中で、夫を銃殺された妻など一人もいるまいと涙を流す─。二・二六事件の加害者の側に立たされて、未亡人生活を過ごした女性たちの物語である。叛乱者の未亡人となった14人の女性のうち、5人が当時25歳であり、子どもがいた。また、結婚して半年の夫婦も、半月の夫婦もあったという。本書は、軍人の男性たちの姿を夫という生活者目線で知ることができるとともに、運命に翻弄された女性たちの人生や思いが詰まっている。


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