原材料高、人手不足、物流費の上昇、取引先からの要請などにより、値上げや仕様変更、納期の延長、サービス内容の見直しを考えざるを得なくなっています。必要な判断だとは分かっていても、お客様や取引先にどう伝えればよいのか悩んでいます。
店頭に並ぶポテトチップスの袋から、いつもの色が消えようとしている。カルビーが、ポテトチップスやかっぱえびせん、フルグラなど一部商品のパッケージを、白黒を基調とした2色印刷に切り替えると発表した。白黒包装の商品は、5月25日の週から店頭で順次切り替わっている。
包装には「石油原料節約パッケージ」と示されている。中東情勢の緊迫化などを背景に、包装資材や印刷インクに関わる一部原材料の調達が不安定になったことを受け、商品の安定供給を優先するための対応とされている。中身の品質には影響がないという。
このニュースは多くの関心を集めた。理由は、単に「白黒のポテチが珍しい」からだけではない。いつも見慣れた商品から色が消えるという、消費者の目に見える変化だったからである。しかも、それが企業の都合だけでなく、資源の制約、国際情勢、供給網の不安定さとつながっていることを感じさせたからだ。
食品のパッケージは単なる袋ではない。売場で商品を見つけてもらうための顔であり、味やブランドを瞬時に伝える記号である。
消費者は商品名を読む前に、赤、黄色、緑といった色で「いつもの味」を認識している。その色を減らすことは、普通に考えればマイナスの判断である。
にもかかわらず、白黒パッケージは大きな話題となった。ここに、経営者が学ぶべき大切な問いがある。
企業が制約に直面した時、その理由をどう語るのか。それは、理由の明確化として信頼につながるのか。それとも、企業都合の口実として受け止められるのか。
この動きは、カルビー一社に限ったものではない。包装資材や印刷資材の調達不安は、すでに他社にも波及している。パスタや乾麺の結束テープを印刷入りから無地へ切り替える動き、外装印刷を簡素化する検討など、これまで消費者があまり意識してこなかった包装の細部にも、供給網の揺らぎが表れ始めている。
つまり、いま起きているのは単なるデザイン変更ではない。商品の中身を守り、供給を続けるために、包装のあり方そのものを見直す局面に入っているということだ。これまで当たり前だった色、印刷、表示、装飾が、資源や原料の制約によって問い直されている。
その中でも、カルビーの白黒包装は際立っていた。変化がひと目で分かるほど大きく、売場で強い違和感を生むからである。しかも、そこに「石油原料節約パッケージ」という言葉が添えられたことで、消費者は単に「変わった」と見るだけでなく、「なぜ変えたのか」を考える入口を得た。
