高市早苗首相が中東情勢への対応として7月から9月の標準的な家庭における電気・ガス料金の5000円程度引き下げを図る支援策を表明した。3兆円強の規模と見込む補正予算案を編成し、来週にも国会に提出する方針という。
電気・ガス料金の補助については「ミスマッチ」との指摘も出ている。経済支援策に効果はあるのか、必要となる対策は何なのか――。そのためには、現在の日本経済の実情を把握し、考える必要がある。
「株高不況」は「バブル」ではない
筆者は過去数年の株高と消費者心理の悪化が併存する経済状況を「株高不況」と表現してきた。景気実感にそぐわない株高は「バブル」であるかと言えば、答えは「否」である。
というのも、株価指数に含まれている企業群は、人口減少が進み、内需が拡大しない経済環境下でも、秀でた経営により利益を挙げられるためだ。海外の需要を取り込んだり、革新的な技術・視点で国内市場を開拓したりして、売上と利益を伸ばしている。
よく例えれるのは「日本人メジャーリーガー」や欧州チームのプレイヤーばかりで構成される野球やサッカー「日本代表」であろう。そうした卓越した企業の業績が国内景気とかい離するのはある意味当然であり、またそうであるべきようにも思える。
株高不況の原因は実に様々であるが、本記事では①半導体一極集中、②インフレの二面性に焦点を当てる。
