「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太方針2026)」の中で、強い地域経済の構築に向けた「地域未来戦略」に基づく積極的な支援が述べられている。
(metamorworks/metamorworks/gettyimages)
この「地域未来戦略」は、都道府県を越えた地域ブロック単位で民間クラスター拠点の整備やサプライチェーン上の関連企業への支援を進める「戦略産業クラスター計画」と、都道府県知事主導で策定された案件を後押しする「地域産業クラスター計画」および「地場産業成長プラン」から成る。
前者は国が自治体の枠を超えて重点分野へ投資し、日本の成長を牽引する産業クラスター形成への支援を進めるものであり、後者は地域発のアイデアに基づく計画や既存の地場産業への支援を通じて地域の産業クラスターの形成、成長を目指すものである。いずれも地域経済の振興を狙ったものであるが、最終的に期待される役回りや主導する主体に違いがある。
国全体で人口減少が続き、地方の疲弊が顕著になる中、こうした地域政策が必要とされることは理解できる。しかし、その一方で、無尽蔵に支援する財政的な余力はないため、十分に効果が見込めるか慎重に検討する必要がある。
本稿では、こうした地域政策の有効性について分析した経済学の研究の蓄積を基に、どのような点に注意が必要なのか、どういう場合に政策が有効に機能したのかについてまとめてみたい。
