2026年7月22日(水)

都市vs地方 

2026年7月22日

 国会は7月25日まで8日間延長された。延長の主たる理由は副首都法案を成立させるため。しかしこの法律案は読めば読むほど雑で、矛盾に満ちている。

(アフロ)

 首都論・副首都論をはじめとした日本の国土構造に対する基本理念がないし、国土全体の防災についての基本方針がない。何よりも急速に進む地方の過疎化や国家財政の悪化とそれに伴う円安・物価高に対する危機感がない。国家を危うくする法案である。

そもそも首都・副首都とは

 世界には200以上の国がありどの国も首都を定めているが、明解に副首都を定めている国はない。

 強いて言えばアメリカの首都はワシントンDCで政治行政の中枢機能が集中しているのに対し、経済の中心地はニューヨーク大都市圏とサンフランシスコ大都市圏である。オーストラリアも似たような形で、政治・行政はキャンベラ、経済はシドニーとメルボルンが担っている。ドイツでは政治行政はベルリン、経済はフランクフルトが中心である。 

 これらはいずれも首都と副首都という関係ではない。都市の性格が違うのである。首都は一般に政治行政の中枢管理機能だから何かの理由での首都の移転や、機能を分散させる政策はあっても、「副首都を定めそこに投資する」例はない。

 日本には首都を定める法律がないという説があるが、首都圏整備法がある。この法律に基づく首都圏とは、東京都に加え、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県の1都7県の既成市街地および近郊整備地帯を含む市区町の区域としている。

 日本では皇居・国会・内閣・最高裁判所が東京にあり東京都もしくは東京都千代田区が首都であるという見方もできるが、この政治・行政の中枢管理機能は上記首都圏に法律上も経済・生活上も支えられているから首都圏整備法の対象範囲は合理的である。


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