2026年8月21日(金)

韓国軍機関紙『国防日報』で追う

2026年8月21日

 筆者都合で3週まとめてお伝えする。韓国は新興国グループBRICSの筆頭であるブラジルから同国製輸送機C-390を輸入することを皮切りに、2026年を「戦略的パートナー関係」飛躍の年と位置づけ、下半期に防衛産業共同委員会を発足させることで合意した。だが、国内に目を転じると半導体工場建設のために空軍基地が明け渡される決定がなされた。

ブラジルへの兵器輸出を視野に「買い」から入った韓国

 韓国空軍が導入するブラジル製輸送機C-390をめぐり、両国の防衛協力が制度づくりの段階に入った。ブラジルを国賓訪問した李在明大統領は7月26日、ブラジリアの空軍基地で機体を視察し、現地で受領前の教育を受ける韓国空軍のパイロットや整備士13人を激励した。「ブラジルとの国防協力の最初の一歩だ」と語り、将来的には民間機の共同生産にも言及した。

 この事業は23年12月、韓国空軍の大型輸送機2次事業として決着したもの。米国のC-130Jなどを抑えてエンブラエル社のC-390が選ばれた背景には、価格や性能に加え、韓国企業を巻き込むオフセット取引の条件があった。

 韓国メーカーが機体の主要部品を製造し、国内に整備・補修の体制を築く。事業費は8830億ウォン(約1000億円)。1号機は今年12月、残る2機は来年末までに引き渡される予定で、韓国はアジア初のC-390運用国となる。輸出攻勢が語られがちな韓国の防衛産業だが、ここでは購入者としてサプライチェーンに入り込む形をとった。

2026年2月シンガポール・エアショーで展示されたC-390。導入国に韓国も(筆者撮影)

 翌27日の首脳会談で、李大統領はルラ大統領とともに26年を「戦略的パートナー関係」飛躍の年と位置づけ、下半期に防衛産業共同委員会を発足させることで合意。軍事情報保護協定も締結へ向けた協議に入り、衛星データの共有など宇宙協力の覚書も交わされた。李大統領は、中南米最大の防衛産業国であるブラジルで韓国製兵器が評価されるよう関心と支援を求めた。


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