2026年9月2日(水)

プーチンのロシア

2026年9月2日

 ニューヨーク・タイムズ紙が今年7月、「ロシア連邦軍参謀本部総局(GRU)」第20局が日本におけるデュアルユース(軍民両用)技術の調達を担当し、アエロフロート東京事務所職員を装ったGRU将校マクシム・フィルチェンコフ氏が統括していると報じた。同氏は日本国内で物流会社とのネットワークを構築し、第三国を経由した物資調達に関与していたとされる。なお、同氏はニューヨーク・タイムズ紙による報道後、日本を出国した。

(Russian Defense Ministry Press Service/AP/アフロ)

 国内治安を担当する「ロシア連邦保安庁(FSB)」および対外諜報を所掌する「ロシア対外情報庁(SVR)」は旧ソ連国家保安委員会(KGB)の流れをくむ組織である。一方、GRUはこれらとは系譜を異にし、1918年に赤軍参謀本部内に設置された軍事情報部門を起源としている。

 GRUは、ロシア国防省直属で、ロシア軍の諜報活動や破壊工作を行うとともに、ウクライナ侵攻以降は、西側諸国の兵器関連機器・技術の調達を担当しているとされる。ロシアの独立系調査報道機関The Insiderは、マクシム・フィルチェンコフ氏は軍事外交アカデミー学生寮に登録されていたことがあるGRU職業将校で、2024年2月に東京に赴任し、活動を指揮していたと分析する。

 ロシアが日本から真に調達しようとしていたものは何か。その背景で起きている経済戦とは何か。この二点について、本稿では、公開されている情報の範囲において分析してみたい。


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