2026年9月22日(火)

Wedge REPORT

2026年9月22日

 ロボットやAIが物理世界で稼働する「フィジカルAI」の開発が世界的に活発化している。中国では、人型ロボットが100メートル走でウサイン・ボルト氏の持つ世界記録(9秒58)を破り、米国では、関連企業への多額の投資がなされている。

日本の「国産」ロボット(WEDGE、以下同)

 日本はどうなのか? 韓国のAI開発企業の日本法人代表は、少子高齢化による人手不足が進む日本を大きな市場と見ており、「日本の製造業などの高いシステムに対応していくことで、技術を向上させられる」と語る。世界にとっての格好の「実験場」「データ収集の場」ともみられているようだ。

 ただ、日本企業も何もしていないわけではない。産業用ロボットへの活用として、世界の投資家からも注目されている。日本企業が持つフィジカルAI技術の実情と現在地を取材した。

国産のプラットフォームを

 パレスホテル東京で2026年9月16日、国内企業7社の汎用ロボット試作機が公開された。AIロボット協会(AIRoA)が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「ポスト5G情報通信システム強化研究開発事業/ロボティクス分野の生成AI基盤モデルの開発に向けたプラットフォームにかかる開発」の一環として実施する「国産汎用ロボット開発コンペティション」の試作機だ。

 コンペティションは、ロボットの基盤モデル開発に必要な国産のデータ収集プラットフォームを構築するために行われている。今年4月に始まり、9月までが試作機フェーズ、10月~27年3月が改良機フェーズ、同年3~7月以降が量産機フェーズとして、それぞれコンペティションが行われる。選ばれた企業のロボットが収集用ロボットとして活用され、集められたデータは事前学習や事後学習に使われ、検証されるといった国内でのエコシステム形成を目指している。

 参加しているのは、老舗産業用ロボットメーカーからベンチャー企業まで、様々な背景を持つ7社。各社の技術から、日本のフィジカルAIへの〝立ち位置〟が見えてくる。


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