ただし、共同委員会も情報保護協定も、まだ形になっていない。ブラジルは01年に北朝鮮とも国交を結び、平壌に大使館を置く。今年5月には新任の北朝鮮大使がルラ大統領に信任状を捧呈している。
C-390を切り口とした取引を継続的な関係へどう発展させるのか。李政権の手腕の見せどころだ。
半導体工場建設のため空軍基地を明け渡し
韓国空軍の光州基地が、半導体工場の用地として明け渡されることになった。李大統領は8月10日、青瓦台で開いた「メガプロジェクト官民合同点検会議」で国防部に対し、28年半ばまでに光州基地の機能を他の空軍基地へ臨時に移設し、跡地を半導体産業団地として早期に活用できるよう指示した。「速度戦を超えて電撃戦を戦うべき状況だ」と述べ、移設を待たずに周辺用地での着工を急ぐことも求めた。
背景にあるのは、湖南・嶺南・忠清の3地域で進める「3大メガプロジェクト」である。7月6日の第1回会議で、湖南圏の半導体クラスターの用地に光州基地の敷地が選ばれた。
約250万坪を確保でき、滑走路のため平坦化が済んで造成期間を短縮できること、市街地と高速鉄道KTXの駅に近いことが理由とされた。大統領はこの日、「日本の熊本に劣らない速さで進めてほしい」とも語った。
光州基地には第1戦闘飛行団が駐屯し、国産のT-50高等訓練機による戦闘機操縦士の養成課程が置かれている。同基地は有事に米軍機が展開する韓米共同運用基地で、在韓米軍への供与地も含み、返還には米側との協議が要る。国防部は翌11日、醴泉・瑞山・忠州の3基地へ分散して臨時配置する方針を示した。
そして、飛行場は軍民共用でもある。1964年に造成された基地の滑走路と管制施設を借りて、民間の光州空港が国内線を運航してきた。軍が抜ければ単独では運航できず、光州空港も務安国際空港へ移らざるを得ない。
軍用飛行場が都市開発の要請で移転する例はイスラエルやシンガポール、韓国の大邱にもあるが、特定の産業プロジェクトのために2年という期限を切って基地を分散させる例は世界的にも珍しい。
