2026年8月19日(水)

プーチンのロシア

2026年8月19日

 ウクライナのゼレンスキー大統領は2026年8月3日、全ての在外大使をキーウに集め大使会議を開催した。大使会議は、過去にも不定期に開催されたことはあるが、21年から毎年恒例の政府行事として制度化されている。22年のロシアによる全面的侵略開始以降、大統領をはじめウクライナ政府・軍指導部が対露防衛戦争におけるウクライナの外交・安全保障政策に関して、具体的な指示を直接に大使達に与える重要な場となっている。

(AP/アフロ)

 ゼレンスキー大統領は会議内の演説で、日本の支援に謝意を表明した上で、「日本では政治的諸変化が起こり、高い期待が生まれたが、これまでのところ成果は、期待に比して十分なものではなく、両国関係を強化するための具体的な方策を提案する必要がある」旨発言した。この発言に関して、一部の日本メディアは、大統領があたかも日本に対して不満を表明したかのように報じ、注目を集めた。

 それを受けて、翌4日、ティーヒー外務報道官は、日本の報道に言及した上で、大統領は日本を批判したのではなくて、日本の政府と国民に謝意を表明した上で、既に達成された成果を踏まえて、さらに大きな結果を追求するように大使達に指示したと解説した。

 この解説は決して火消しではなく、ウクライナの本音と言える。ゼレンスキー大統領の対日発言を正しく理解するためには、今年のウクライナ大使会議のテーマやそれを踏まえた他の国に関する言及振りと合わせて、演説の全体像を理解する必要がある。


新着記事

»もっと見る