2026年7月22日(水)

都市vs地方 

2026年7月22日

必要な地方の充実や首都機能のバックアップ

 国土の均衡を保つためには大阪や名古屋、札幌・仙台・広島・福岡そのほか地方の大都市がますます発展することは必要で大切だ。同時に地方創生こそ進めなければならない。首都機能のパックアップについても効果的な投資を進めるべきだ。

 副首都法案は副首都の機能として経済と並んで「災害等の発生により首都中枢機能の全部又は一部の機能を維持することが困難となった場合に当該機能を代替する機能」を定めている。

 都心から30㎞離れた立川には政府災害対策本部予備施設、各種通信・情報施設、ヘリコプター基地、民間基幹産業のパックアップ機能などがある。さいたま新都心には政府各省庁の機関がある。まずはこれらを充実させることか求められる。

 東日本大震災の後、東北では、陸側にある東北自動車道から海に向かって櫛の葉のように伸ばした道路が救援・復興にあたって役に立った。東京の場合、外郭環状道路の完成を急ぐべきだ。これにより全国から集まる高速道路から首都圏内の被災地に機動的に近づくことができる。

 大阪だけを副首都とすると、南海トラフの大地震の際に機能しないリスクがある。新潟・直江津・富山・金沢・敦賀など日本海側諸港は釜山との物流ネットワーク化が既に形成されている。この機能の充実は南海トラフ地震に対しても首都直下地震に対してもバックアップ機能として効果的である。

 AIの時代を迎えた今、電力の生産・ネットワークを整備する重要性が急激に高まっている。関東と関西が同時被災するリスクを考えると電力面でも日本海側の生産・送電ネットワークの充実も図ることこそ重要だ。

 自然災害や有事に備える防災だけでなく世界的な人口増加・気候変動・国際紛争増加等により食料安全保障の重要性がますます高まっている。一方国内農業は農地の面でも担い手の面でも衰退の一途である。

 日本人は戦後長い間、工業製品を輸出して食料を輸入する生活に慣れてしまったようで、カナダ、アメリカ、フランス、オーストラリアなど先進諸国がカロリーベースの食料自給率が100%を超えているのに日本のみが38%と際立って低いのにこれを不安に思う世論が一向に沸き上がらない。これこそ危機ではないか。

 副首都に投資するよりもアメリカや欧州連合(EU)諸国のように農家に対する所得保障政策を導入するなど思い切って農業政策を充実するなど将来世代のための投資を促進すべきだと思う。それこそ強く豊かな日本への道ではないか。

Facebookでフォロー Xでフォロー メルマガに登録
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。

新着記事

»もっと見る