ゴールデンウイーク(GW)をどのように過ごされておりますでしょうか? いつもよりもゆっくりとした朝を迎え、夜遅くまで趣味に興じるといった日々を送っているかもしれません。
ただ、そうした連休中の夜更かしや寝だめは、GW明けのだるさや気分の落ち込みを起こしてしまうこともあります。これは、いわゆる5月病の一因にもなり得ません。
睡眠にまつわる記事5本を紹介します。
<目次>
・大谷翔平の睡眠時間は10時間、日本人の平均は?「睡眠不足の国」日本の“誤解” …「睡眠障害」という新たな診療科で改善はできるのか(2025/10/19)
・「戦略としての睡眠」が航空管制官やパイロットに必要な理由(2024/01/16)
・この症状は睡眠時無呼吸症候群なのか?簡単ではない診断とマネジメント、家庭医としてのアプローチとは(2025/04/27)
・睡眠不足で日本の経済損失は15兆円という衝撃 あなたの睡眠は大丈夫?時代は働き方改革から〝休み方改革〟へ(2024/01/30)
・眠れる者が、最後に勝つ!「睡眠は時くすり」山師のガンファイター、回復力の正体(2026/02/07 )
大谷翔平の睡眠時間は10時間、日本人の平均は?「睡眠不足の国」日本の“誤解” …「睡眠障害」という新たな診療科で改善はできるのか
「24時間働けますか」と、寝る間も惜しんで働くことをもてはやしたのは今や昔。睡眠不足は、仕事の能率・生産性を低下させ、事故や病気を誘引するなどさまざまな悪影響が指摘されている。適切な睡眠を取ることは誰にとっても大事なことであるという共通認識が持たれるようになっている。
しかし、日本人の平均睡眠時間は経済協力開発機構(OECD)加盟国中最下位で、多くの人が十分な睡眠をとれていないのが現状だ。さらに、不眠などの症状に悩んでいても、どの診療科にかかればよいか分からない医療アクセスの悪さも指摘される。
こうした状況を改善すべく、厚生労働省は「睡眠障害」を正式な診療科名として加えるかの検討を開始した。国民の健康と生産性の向上に向け、睡眠医療の体制整備がようやく本格的に動き出す……
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「戦略としての睡眠」が航空管制官やパイロットに必要な理由
航空管制官については、1月2日に起きた羽田空港の滑走路で日本航空機と海上保安庁機が衝突した事故で注目されることになった。その内実は、2012年にドラマ『TOKYOエアポート〜東京空港管制保安部〜』で紹介されたことがあるが、一般には、知られた仕事とはいえないであろう。
航空管制官の業務は、「ヴィジランス」(vigilance)と呼ばれる心理学的機能を必要とする。これは、「外部環境においてランダムな時間間隔で生起するある特定の小変化を発見し、いつでもこれに対応しえるような状態」(Mackworth, 1956)と定義される。
「ヴィジランス作業」の具体例を挙げれば、わかりやすい。すなわち、船舶のレーダー監視作業、工場における計器監視作業等であり、航空管制官の業務もこれに該当する。管制塔にいる場合、飛行場と周辺空域を目視し、複数の航空機の位置と動きを確認する。レーダー管制室では、レーダー画面を見続ける……
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この症状は睡眠時無呼吸症候群なのか?簡単ではない診断とマネジメント、家庭医としてのアプローチとは
<本日の患者>
I.Y.さん、41歳、男性、新聞社政治部記者。
「何か疲れが取れなくて、いつも眠たいんです。夜は眠りが浅くて、何度も目が覚めます」
「そうですか。奥さんから何か言われることはありませんか」
「いびきがうるさいって言われます。自分じゃわからないんですが、横を向いて寝るといびきがなくなるそうです」
I.Y.さんは、妻と小学校に通っている2人の娘たちの4人暮らしで、私が働く家庭医診療所を家族ぐるみで利用している。これまでも4人の病気や健康の問題で色々な相談に乗ってきた。かれこれ10年ほどの付き合いである……
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睡眠不足で日本の経済損失は15兆円という衝撃 あなたの睡眠は大丈夫?時代は働き方改革から〝休み方改革〟へ
24時間戦えますか──。平成が幕を開けた1989年、栄養ドリンクのCMで使われたこのフレーズが新語・流行語大賞にランクインした。バブル経済を支えたビジネスマンたちの姿勢や気概を象徴する言葉といえるだろう。
そこから時代は一変した。1カ月後に令和への改元を控えた2019年4月1日、労働者が多様な働き方を選択できる社会の実現を目的に、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(働き方改革関連法)」が施行された。時間外労働の上限規制がなされ、年次有給休暇の取得が義務付けられるなど、「働き過ぎ」を防ぐことにより労働者の健康を守ることに重点が置かれることとなった。
先立つ16年、米シンクタンク「ランド研究所」が興味深い試算を公表している。睡眠不足による日本の経済損失が年間約15兆円に及ぶというものだ。事実、経済協力開発機構(OECD)による21年の調査でも、日本人の平均睡眠時間は最も短かった……
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眠れる者が、最後に勝つ!「睡眠は時くすり」山師のガンファイター、回復力の正体
がん治療という言葉には、どうしても「攻め」の響きがある。強い薬、切る手術、放射線。だが、実際に何度も病室の天井を見上げる立場になってみると、勝負を決めるのはむしろ「守り」だと分かってくる。
その中でも、最も地味で、最も強力な武器が睡眠である。京都では昔から、病気も失恋も「まず寝なさい」と言われてきた。眠れば心も体も少し整う。理由は分からなくても、経験的に皆が知っていた。
今になって思えば、これは科学以前の叡智だったのだろう。睡眠は、まさに「時くすり」なのである。
私は子どもの頃から、驚くほどよく眠る子だった。夜になると布団に入って数分で落ち、朝は「よく寝たなあ」と言いながら起きる。実家は静かで、夏は蚊帳、冬は重い布団。睡眠環境という言葉など知らなかったが、「眠る条件」は自然に整っていた……
