京都で元禄元年(1688年)に創業し、今も西陣織の業界を牽引する細尾(HOSOO)。元々は職人であり織屋だったが、1923年、9代目当主・細尾徳次郎によって帯・きものの卸売業を始めた。全国の産地を巡り、日本に受け継がれる染織のすばらしさや、真摯に染織を続けている職人たちのものづくりのこころを人々に届けることを目指している。
西陣織は最盛期からは衰退し、地名である西陣でも廃業した織物店が目立つ。しかし、HOSOOは京都の中心地である烏丸御池にフラッグシップストアを構え、海外にも多数のクライアントを持ち、世界的な評価を受けている。
地域産業から世界へと発展したHOSOOの成功の秘訣とは何か。現当主である12代目・細尾真孝氏に話を聞いた。
まず、HOSOOフラッグシップストアでは洋服、バッグなどの小物、家具など自社テキスタイルを用いた様々な商品が並ぶ。ホテルやラグジュアリーブランドの内装などにも採用されている。
さらに、フラッグシップストアにはギャラリーを併設し、工芸と現代文化を横断する企画展を開催している。
織物が織られていく様子と音楽を融合
2025年11月から2026年3月までは、世界的な音楽家であるカールステン・ニコライ氏とのコラボとして、「WAVE WEAVEー音と織物の融合」と名付けられた展示が開催中だ。展示は織物が織られていく様子と音楽を融合させた映像作品「Wave weave」と、「Sono Obi Landscape」という織物作品の二つのパートにより成り立っている。
「Sono Obi Landscape」は音楽を平面上に表現したものを帯の形にする、という野心的なもので、現在はプロトタイプだが将来の市販化も見据えている、という。
