2026年3月2日(月)

トランプ2.0

2026年3月2日

 ここ数年来、中国による台湾への“グレーゾン”の攻勢が活発化している。台湾防衛当局は「本格侵攻」に向けた周到な戦略だとして、警戒を強めている。

(seungyeon kim/yokaew/gettyimages)

1日260万回ものインフラ施設へのサイバー侵入

 中国が台湾侵攻に踏み切る時期について、米国およびわが国メディアの間では、「2028年前後」の見方がしきりに報じられている。

 しかし、ニューヨークタイムズのベテラン・ジャーナリスト、ニコラス・クリストフ氏は去る1月17日、台湾防衛当局者たちの話として、中国は電撃的侵攻の前に、サイバー攻撃などによる“グレーゾン”作戦を展開し、台湾の「指揮・統制・情報システム」(CCIS)や米軍との連携支援体制にダメージを与える作戦を重視しているとの見方を紹介し、以下のように報じた:

 「中国による台湾侵攻について、ペンタゴンの戦略家たちは、ミサイル攻撃により総統府、軍事および情報関連施設を無能化する一方、米軍の支援を阻止するために在日およびグアム米軍基地をも攻撃すると同時に、海軍艦船も台湾を海上封鎖し、日米両国からの来援を阻むシナリオを念頭に置いている。しかし、台湾の防衛関係当局者たちは、むしろ本格的台湾侵攻に至らない“グレーゾン”の攻勢についてより大きな関心を寄せている。こうした攻勢はすでに台湾当局にとって日常的チャレンジとなっており、今後さらに強まる可能性がある」

 「“グレーゾン”に関連し、中国はすでに台湾側にサイバー攻撃を日常的に仕掛け、インターネット・ケーブルを切断し、台湾方面に作戦機、艦船を出動させているほか、数週間前には、台湾側を威嚇し将来的に中国支配下の“自治体制”を受容させることを念頭においた実弾発射演習も行っている。また、台湾当局の最新リポートによると、中国は昨年だけで、台湾のインフラ施設を標的にしたサイバー侵入を1日平均260万回も行った」

 「習近平体制がもし、本格侵攻の前にさらに圧力をかけ、台湾側の反撃意欲を消沈させるとすれば、まず台湾に向かう船舶やタンカーの臨検を公海上で実施し、その次に、石油、天然ガス輸送封鎖に乗り出す。台湾経済は石油製品に依存しており、天然ガスの備蓄は数週間分しかないため、おそらくそこから双方間の全面戦争に発展する。そこで、台湾の将来は、トランプ大統領が中国による封鎖を打破するために、果たして米海軍による輸送船護衛を命じるかどうかにかかっている」


新着記事

»もっと見る