2026年6月11日(木)

「永田町政治」を考える

2026年6月11日

 高市早苗首相のメディア対応に批判が強まっている。

 2026年度補正予算案について説明した際、質問を制限した短時間の「会見」にとどめたことから「知る権利の侵害」、「メディアとの対話を避けている」など不満が噴出している。

補正予算案に関する「会見」では、メディアの質問は全社で1度に制限された(首相官邸HPより)

 首相の取材対応をめぐる疑問は従来から指摘されていた。国会で取り上げられ、政権運営に影を落とす可能性がある。

締め出された海外メディアが猛反発

 5月25日、高市首相は中東情勢に起因する燃料価格高騰への対策など補正予算の内容を説明した。予算という重要なテーマだったが、「記者会見」としていたものの、出席者が限られ、質問も全社で1度に制限される「一方的な発信」のような取材形式がとられた。

 参加できなかった海外メディアの記者が、29日の木原稔官房長官の記者会見で「首相はどう考えているのか」などと不満をぶつけた。

 長官は、「国民に政府の考え方を伝えるのは重要だ。年頭、国会閉会時、外遊時など節目節目に会見を行っている。特別な問題があった時、急遽タイムリーに国民の皆様にお伝えしたいと総理が判断された際には、ぶら下がりの形で会見を開く」と説明。「総理はXなどSNSの様々な手段を用いて随時情報は発信している」とも述べ理解を求めた。

 納得しない海外メディアは、「われわれも参加できる会見にしてほしい」「全社で質問1問ということだが、首相は、国民の知る権利を侵害しているのではないか」などたたみかけた。

 木原長官は「ご要望があれば、内閣記者会の中で相談していただき、ご意見をいただければ」と答えるにとどめた。

 ぶら下がりの形式、〝知る権利〟など、双方の見解は噛み合わずじまいだったが、このやりとりの中で、気になったのは木原氏の発言だ。

 氏は、急遽行われるぶら下がり会見は「総理の多忙な日程をやりくりして時間を捻出している」。「今回も外交日程が迫る限られた中で行ったことを理解してほしい」と説明した。言い回しこそ穏やかだったが、忙しい総理が無理して時間をとっているのだから、不満を言うな、という意味にも聞こえる。


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