ノルウェーサバ高騰と供給不足は、千葉県・銚子をはじめ長年ノルウェーサバ主体で水産加工の組み立てをしている加工業者に悪影響を及ぼしています。もともとは、前浜のサバで水産加工を行っていたものが、前浜が獲れなくなってノルウェーサバ加工に切り替えた加工業者が数多くいました。
しかしながら年々ノルウェーサバの原料調達が難しくなり、今回の大幅減枠でさらに窮地に陥ってしまいます。国産のサバの資源管理が科学的根拠に基づいていれば、再び国産サバに切り替えられていたのですが……。
数量管理がまだまだ機能しておらず、ローソク・ピンローソク・豆サバ・極小サバを獲る状況では全くないのです。
安い日本のサバが輸出される構造
日本の26年1月のサバ輸出価格は、前年(25年)1~12月の平均価格のキロ177円より4割も上昇しており過去最高値で、さらに上昇しています。しかしながら同時期のノルウェーの日本向け価格はその3倍のキロ750円でした。ノルウェーサバを含む大西洋サバの漁獲枠削減で、相場が高騰しています。その影響は国際状況が知られていないために、成長乱獲が進むという悪影響を与えています。
アフリカをはじめとした魚に安い動物性たんぱくを求めている国々にとって、大西洋サバの価格高騰は大きな問題です。サバ不足は、大西洋サバより価格が上がったとはいえ、大幅に安い日本産のサバに向かってきています。
このため、輸出向けの引き合いが強くなっていきます。そこで資源管理された大きなサバが輸出されれば良いのですが、輸出されるのはほぼローソクサバというサバの幼魚です。
これにより、日本の貴重な資源は乱獲が加速し、無くなってしまうという悲劇的な構造なのです。枠がタイトになれば資源管理の教育不足から起きる「漁獲枠を増やせ!」「漁業者がかわいそうだ」です。しかし、それによってかわいそうになるのは、漁業者そして地域社会や消費者なのです。

